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キタサンミカヅキが優駿スタリオンステーションにスタッドイン

  • 2019年11月18日
  • 衰え知らずの体力で長く活躍した
    衰え知らずの体力で長く活躍した
  • キングヘイローの後継種牡馬としても活躍が期待されている
    キングヘイローの後継種牡馬としても活躍が期待されている
  • 堂々と写真撮影に応じるキタサンミカヅキ
    堂々と写真撮影に応じるキタサンミカヅキ

 2018年のNARグランプリで年度代表馬を受賞したキタサンミカヅキが現役生活を引退。船橋競馬場を退厩し、11月8日午前、関係者が見守る中で、北海道新冠町の優駿スタリオンステーションに入厩した。

 キタサンミカヅキは父キングヘイロー、母キタサンジュエリー、その父サクラバクシンオーという血統の9歳馬。

 通算成績は60戦13勝。7歳春まで在籍したJRAでは重賞実績はほぼ無いに等しい成績だったが、移籍した南関東で開花。転入初戦のアフター5スター賞で豪快な追い込みを決めると、続く東京盃(Jpn2)であっさりとグレードウイナーの仲間入り。JBCスプリント(Jpn1)でも勝ったニシケンモノノフからコンマ1秒差5着と健闘し、その後も引退するまで南関東の短距離重賞戦線を賑わせる存在となった。

 8歳になっても、そのスピードは衰えず、東京スプリント(Jpn3)は最後の直線で行き場をなくす不利がありながらもグレイスフルリープから1馬身半差2着、さきたま杯(Jpn2)はサクセスエナジーと激しい追い比べを演じてハナ差2着。地元重賞を2連勝して挑んだ東京盃(Jpn2)では好位追走からゴール前で鋭く伸びて同レース2連覇を達成し、京都競馬場で行われたJBCスプリント(Jpn1)は3着。12月には中山競馬場のカペラS(G3)に出走し、ここでも3着。堂々とNARグランプリ年度代表馬に選出されている。

 9歳なった2019年も現役生活を続け、昨年2着に泣いた東京スプリント(Jpn3)でJRAから遠征してきたコパノキッキングを撃破。3年連続ダートグレード勝利記録を達成する。かしわ記念(Jpn1)5着、さきたま杯(Jpn3)3着、プラチナカップ2着と変わらぬスピードを披露し、アフター5スター賞3連覇を記録したが、このレースを最後に引退となった。

 地方競馬場では16戦して7勝2着4回3着3回で、6着以下なし。個性派スプリンターとして長く活躍した。

 父は、長く優駿スタリオンステーションで看板種牡馬として活躍し、ローレルゲレイロ(最優秀短距離馬)カワカミプリンセス(最優秀3歳牝馬)などを送ったキングヘイロー。2010、2011年にはNARサイアーランキング最多勝も記録した名種牡馬だ。到着を見届けた優駿スタリオンステーション関係者は「馬格にも恵まれており、バランスの良い馬。キングヘイローの後継種牡馬としても期待したい」と目を細めていた。