馬産地ニュース

JBBA静内種馬場で2019年度後継者研修開講式

  • 2019年11月14日
  • 日本軽種馬協会静内種馬場事務所2階で行われた開講式
    日本軽種馬協会静内種馬場事務所2階で行われた開講式
  • JBBA静内種馬場繋養種牡馬を見学
    JBBA静内種馬場繋養種牡馬を見学
  • 初日の講義は「腰痛の予防・対処法について」
    初日の講義は「腰痛の予防・対処法について」

 11月11日、公益社団法人日本軽種馬協会(河野洋平会長理事)は、新ひだか町静内田原にある静内種馬場において、2019年度軽種馬後継者研修の開講式を行った。

 この研修は、わが国の競馬をより一層発展させ、また、生産界の期待に応えうる後継者、スタッドマネージャーを養成するため、JRA日本中央競馬会の助成を得て、平成4年から開講。すでに28年の歴史を有し、これまでに237名に上る後継者研修修了生を軽種馬生産界に送り出している。

 研修期間は11月11日から11月22日までの土曜日、日曜日を除く10日間。競走馬の生産・育成牧場の後継者・家族、雇用するスタッドマネージャーなどを対象に、競走馬生産・育成に必要とされる基礎知識、馬の取り扱い、乗馬の基礎といった座学と実技が組まれている。本年度の研修には、平取町や日高町、新冠町、浦河町の生産・育成牧場から10名が入講した。

 静内種馬場事務所2階で行われた開講式で遊佐繁基場長は「わが国は平成19年から、国際的に認められたパート1の競馬国となり、名実ともに競馬先進国の仲間入りを果たし、近年では日本産馬が、海外の競馬で活躍するような時代になりました。一方、軽種馬生産界では、せり市場が継続して好調に推移しており、北海道市場においては本年度、売却総額は109億円を超え、3年連続で売却総額100億円の大台を突破いたしました。これは生産者の皆様が強い馬づくりを目指して日々努力し研鑽を積んだ結果と思います。しかし、せり市場は好調でしたが、依然、後継者不足の問題など、軽種馬生産界では、まだ多くの課題を抱えております。この状況を打開するためにも強い馬づくりはますます重要であり、そのためにはこの研修を受講される皆さんのような意欲的な方々が、優れた技術を身につけていくことが不可欠でございます。皆さまが本日から受ける研修内容は多岐にわたっており、馬の飼養管理や繁殖に関する幅広い知識を、さまざまな講師にお願いし、わかりやすく研修していただきます。研修中はどうか健康に留意され、ホースマンとしての研鑽に努め、そして、現在厳しい状況にあります生産界に新たな活力をもたらす原動力にぜひなっていただきたいと思います」と河野会長理事の式辞を代読した。

 研修初日となった11日は、最初に静内種馬場の施設や世界中で産駒が活躍している、デクラレーションオブウォー、マクフィ、バゴ、エスケンデレヤ、ケープブランコ、クリエイター2といった繋養種牡馬を見学。その後は、生産育成技術者研修第41期生とともに、医療法人仁陽会西岡第一病院の山本泰雄氏を講師に招いての「腰痛の予防・対処法について」の講義を受講した。