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シンボリクリスエスが種牡馬引退

  • 2019年10月22日
  • 馬房で別れの時を待つシンボリクリスエス
    馬房で別れの時を待つシンボリクリスエス
  • 千葉行きの馬運車が到着し身支度を始めた
    千葉行きの馬運車が到着し身支度を始めた
  • 今後は千葉県のシンボリ牧場で余生を送る
    今後は千葉県のシンボリ牧場で余生を送る

 10月20日、日高町富川東にあるブリーダーズ・スタリオン・ステーションで供用されていたシンボリクリスエスが、種牡馬を引退して功労馬として余生を送るため、千葉県成田市のシンボリ牧場へ移動した。

 シンボリクリスエスは父クリスエス、母ティーケイ、母の父ゴールドメリディアンという血統。牡20歳、黒鹿毛のアメリカ産馬となる。

 シンボリクリスエスはシンボリ牧場の所有馬、美浦の藤沢和雄厩舎の管理馬として競走生活を送り、競走成績は15戦8勝。2002年の3歳時は青葉賞(G2)で重賞初制覇を飾り、日本ダービー(G1)はタニノギムレットの2着。秋になり神戸新聞杯(G2)を快勝すると天皇賞(秋)(G1)に駒を進め、バブルガムフェロー以来となる3歳馬による勝利を飾った。さらに暮れの有馬記念(G1)にも勝ち、JRA賞年度代表馬、最優秀3歳牡馬に選出された。2003年は天皇賞(秋)(G1)、有馬記念(G1)連覇を達成し2年連続でのJRA賞年度代表馬と最優秀4歳以上牡馬に選出された。

 現役引退後の2004年に社台スタリオンステーションで種牡馬入りし、2016年からブリーダーズ・スタリオン・ステーションで供用。今年は41頭に種付けされたが、高齢による受胎率の低下や体調が考慮され、シンジケートの解散と種牡馬引退を決断。暖かいところで余生を送らせようということで、現役時代の所有者であるシンボリ牧場へ移動させることになったという。

 代表産駒は2013年の菊花賞(G1)、2014年のジャパンC(G1)に優勝したエピファネイア、2012年の安田記念(G1)に勝ったストロングリターン、2018年のチャンピオンズC(G1)、マイルチャンピオンシップ南部杯(Jpn1)、ジャパンダートダービー(Jpn1)などを制したルヴァンスレーヴ、2011年の朝日杯フューチュリティS(G1)に勝ったアルフレード、2009年のフェブラリーS(G1)、東京大賞典(Jpn1)、2008年のジャパンダートダービー(Jpn1)に勝ったサクセスブロッケンなど多数。10月20日終了現在のJRA通算勝利数は、歴代18位となる1051勝を記録している。また、レイデオロ、オジュウチョウサンなどの母の父としても有名だ。

 ブリーダーズ・スタリオン・ステーションは「20歳ですが年を感じさせないほど元気で気性も若い時のままです。エピファネイアやストロングリターンと後継種牡馬も育ってくれました。今はお疲れさまと声をかけてあげたいです。千葉で元気に過ごして少しでも長生きして産駒や孫の活躍を見守ってほしいです」と手を振って馬運車を見送った。