ゴールドシップ産駒がJRA重賞初制覇
8月31日、札幌競馬場で札幌2歳S(G3)が行われ、単勝5番人気のゴールドシップ産駒、ブラックホールが優勝。2着にも同じゴールドシップ産駒のサトノゴールドが入り、ゴールドシップ産駒がワンツーフィニッシュを飾った。
ブラックホールは、78頭が血統登録されているゴールドシップの初年度産駒の一頭。母はヴィーヴァブーケ、母の父はキングカメハメハという血統の牡2歳の黒鹿毛で、祖母は2002年の桜花賞(G1)2着のブルーリッジリバー、ダイワメジャー、ダイワスカーレット、ヴァーミリアンといった活躍馬と同じファミリーになる。
芹澤精一氏の所有馬、浦河町杵臼にある杵臼牧場の生産馬、美浦の相沢郁厩舎の管理馬で、7月7日メイクデビュー函館は2着。2戦目から連勝し、晴れて重賞ウィナーになった。
愛馬の勝利を見届けた生産者の鎌田信一さんは「初勝利の時はスタート前に落鉄したのですが、ゲート前で鉄をうちかえるときにピクンともしなかったんですよね。この馬根性あるなと思いました。今日もパドックで周りを見渡す感じで貫録がありました。レースでもじっくり構えて直線一気に抜け出してびっくりしました。ありがとうございます」。父のゴールドシップに続き産駒のブラックホールの育成にも携わった吉澤ステーブルの広島剛場長は「うちにいたときからとても扱いやすい馬でした」と表彰台で表彰を受けた。
初年度産駒から重賞勝ち馬を送り出したゴールドシップは、父ステイゴールド、母ポイントフラッグ、母の父メジロマックイーンという牡10歳の芦毛。日高町賀張にある出口牧場の生産馬で、現役時代は合同会社小林英一ホールディングスの所有馬、栗東の須貝尚介厩舎の管理馬として、2012年の有馬記念(G1)、皐月賞(G1)、菊花賞(G1)、2013年、2014年の宝塚記念(G1)、2015年の天皇賞(春)(G1)を含め11の重賞レースに優勝。通算28戦13勝を挙げた。
現役引退後は新冠町明和にあるビッグレッドファームで種牡馬入り。供用初年度の2016年は109頭、2017年は110頭、2018年は93頭、2019年は107頭に種付けしている。