エトワール賞はジョウランが5馬身差の圧勝で重賞初制覇
8月14日、門別競馬場では今季3戦目のスプリント重賞、HBC杯・第19回エトワール賞(H3)【ビッグアーサー賞】が距離ダ1200mで行われた。
今年のメンバーは3歳から8歳までの快速自慢14頭。2.1倍の1番人気に推されたのは3歳馬ジョウラン。今季からホッカイドウ競馬に移籍、3歳クラシックに挑戦していたが、北斗盃2着、北海優駿6着後元々得意としていたスプリント路線へ。前走条件戦では1番人気で快勝、短距離界の新星として期待は高まる。3.6倍の2番人気は自己条件戦で着実にステップアップを重ね、重賞初挑戦となったソルサリエンテ。次いで重賞勝ちはローレル賞のみながら、7回の重賞2着が示す通り安定した実力を持つ牝馬のアップトゥユーが4.1倍の3番人気だった。
2コーナーポケット地点からレースはスタート。アップトゥユー、トルシュローズ、ナリユキマカセがハナを主張し、激しい先行争いに発展。次いでフジノパンサー、人気のジョウランが続いた。3コーナーを回り外目を通ってジョウランが進出を開始、内粘るアップトゥユーとナリユキマカセを競り落とし先頭へ躍り出ると、5馬身差の圧勝で重賞初勝利を飾った。勝ち時計は1:11.3(曇・稍重)。2着は直線一気に追い込んだタイセイエクレール、アタマ差の3着はフジノパンサーという結果だった。
スプリント路線に照準を合わせ2連勝で重賞制覇。鞍上の服部茂史騎手は「枠もよかったですし、スタートも上手く出てくれたので自信を持って乗れました。3コーナー辺りで前は交わせると確信、直線では弾けてくれるとわかっていたし、良いタイムで勝ててよかったです」と表彰式でのインタビューに笑顔で応えた。
管理する田中淳司調教師は「JRA所属時は短い距離で結果を残していた馬で、道営なら距離は多少長くても勝負になるだろうと三冠レースを使ってきました。やっぱりこの距離でこそ良いパフォーマンスができると確信できましたし、層の厚い道営のスプリンター陣の一角を担える強さを持っていますね。新しいスターとして全国で戦っていきたいです」と声を弾ませた。
ジョウランは父エスポワールシチー、母ドーニングストーム、母の父Storm Catという血統の3歳牡馬で、生産は新冠町の須崎牧場。今後はスプリント路線の重賞を求め、9月12日に浦和競馬場で行われる交流重賞、オーバルスプリント(Jpn3)を目標としている。