ホッカイドウ競馬星雲賞はスーパーステションが勝利
7月17日、門別競馬場では古馬によるマイル重賞、週刊Gallop杯第16回星雲賞(H3)【アドマイヤムーン賞】が内回り距離1600mで行われ、4歳から8歳までの10頭がエントリーした。
断然の1番人気に推されたのは、ホッカイドウ競馬を代表する現役最強馬スーパーステション。前走は大井の帝王賞(Jpn1)に挑戦、結果は11着に敗れたが地元では負けられない1戦だ。2番人気はオヤコダカ。7歳になった今年はコスモバルク記念2着、条件戦優勝とかつての輝きを取り戻しつつあり、得意のマイルで巻き返しを図る。3番人気は8歳馬ドラゴンエアル。古馬重賞の常連馬は常に安定した成績を残しており、上位2頭の一騎打ちムードに一石を投じたいところだ。
スタンド前からのスタート。いつもと違い出脚の付かないスーパーステションを制するようにタイセイプライド、ディナスティーアがレースを引っ張る。3番手にスーパーステション、直後にモズオトコマエ、パイロスターもつづいた。レースが動いたのは向こう正面。後方で脚をためていたオヤコダカが進出を開始、3コーナ―で先頭に立つと、スーパーステションもスパート。2頭の激しい叩き合いはゴール前まで続いたが、クビ差軍配が上がったのはスーパーステションだった。勝ち時計は1:39.8(曇・重)ここ最近は数馬身離しての圧勝だった同馬にとって、久しぶりの辛勝、追い詰めたオヤコダカの存在感はまだまだ健在だった。5馬身差の3着はモズオトコマエが入線した。
遠征帰り、中2週というローテーションでも勝利をものにしたスーパーステション。鞍上の阿部龍騎手は「遠征の疲れもなく、特に変わった様子はありませんでしたが、いつもとは違ったレース展開になってしまいましたね。焦らないように、前の馬を捕まえることだけ考えて。直線では後少し、と馬を鼓舞しながら追いました。勝てて良かったです」と安堵の表情を見せた。
角川秀樹調教師は「遠征した帝王賞(Jpn1)ではあまりにもあの馬の走りが出来ませんでしたし、このまま引きずるよりも使った方がいいのでは、とオーナーと相談して出走にこぎつけました。体調面に問題はなく、4コーナー周った辺りでああ、勝ってくれるなと確信できましたよ。今後も他場への遠征を考えていますし、今度こそ、他所でもこの走りを見せられるように調整していきます」と振り返った。
スーパーステションは、父カネヒキリ、母ワイルドイマージュ、その父ワイルドラッシュという血統の5歳牡馬。生産は新ひだか町静内にあるグランド牧場のオーナーブリーディングホース。この勝利で地元重賞10勝目となり、次走は8月11日、JRA札幌競馬場で行われるエルムステークス(G3)を予定している。