静内軽種馬生産振興会が講習講話会
12月6日夜、静内軽種馬生産振興会(田中裕之会長)は、新ひだか町静内吉野町にある静内エクリプスホテル2階エクリプスホールにおいて、みなみ北海道農業共済組合家畜高度医療センター所長の樋口徹氏を講師に招いて、講習講話会を開催した。
講習会は夜遅く、雪が降るあいにくの天候にもかかわらず、約200人の牧場関係者が出席。主催者を代表して田中会長は「今年1年を振り返ってみますと、2月には大雪、6月には日照不足、9月には大地震、11月には道営競馬で誤審と、我々の予測を超える想定外の出来事がここ最近多く発生しております。我々がサラブレッドを生産するにおいても、腹痛とか骨折とか、想定外のことが起こることを皆さん経験してると思います。今日は、先に予防することによって、病気やけがを少しでも減らす。そして軽くするということを念頭に、講師を樋口先生にお願いしました。樋口先生は獣医学博士でもありますし、勤務される医療センターで数多くの手術をなさっております。その中での経験を今日は凝縮して発表していただきます。樋口先生は日頃からSNS等で情報を発信しておりますが、今日は日頃の疑問や質問を樋口先生に直接聞ける良い機会ですので、よろしくお願いいたします」とあいさつした。
講師の樋口氏は1960年神戸市生まれ。1985年に帯広畜産大学修士課程を修了後、同年、日高農業共済組合に奉職。翌年から家畜診療センターでサラブレッドの2次診療や検査業務に携わった。現在はみなみ北海道農業共済組合家畜高度医療センター所長、北里大学獣医学博士として活躍。扱った急性腹症の開腹手術は優に1,000頭を超えるという。
「生産牧場の病気と事故をへらすために馬外科医から」と題した講演で樋口氏は、日高の馬の死因を項目別に円グラフで紹介。続いて疝痛、骨折の被害、分娩事故の被害、子馬の病気などを減らすためにはどうしたらよいのかをアドバイスした。