馬産地ニュース

日本軽種馬青年部連絡協議会が講習会

  • 2018年11月28日
  • 講師として講演した合田直弘氏
    講師として講演した合田直弘氏
  • 主催者を代表してあいさつする佐々木拓也会長
    主催者を代表してあいさつする佐々木拓也会長
  • 出席者から質問が相次いだ
    出席者から質問が相次いだ

 11月27日夜、日本軽種馬青年部連絡協議会(佐々木拓也会長、会員223名)は、札幌市中央区にあるアパホテル札幌すすきの西地下1階メイプルホールにおいて、海外競馬評論家として有名な合田直弘氏を講師に迎えて、「近年の世界競馬事情について」と題した講習講話会を開催した。

 講習会には日高や胆振、東北、関東から約60名の青年部員や牧場関係者が出席。主催者を代表して佐々木拓也会長は「今日は講習会ということで、皆様おなじみの合田先生にお越しいただきました。近年の世界競馬事情についてお話していただくのですが、今年は特に海外から注目の新種牡馬が多い印象でして、そういった馬たちの海外での産駒の動きですとか、特筆すべき特徴などをお伺いしたり、あるいは、皆様が興味をお持ちの海外の競馬について、短い時間ですがあますところなく教えていただいて、皆様の実にしていただきたいと思います」とあいさつした。

 講師の合田氏は1959年生まれの東京都出身。1982年に慶応義塾大学を卒業後、テレビ東京に入社。その後、1988年に海外の競馬関係企業との連携を業務する(有)リージェントを設立した。世界の合田の愛称で知られ、日本の競馬マスコミにおける海外競馬の第一人者として活躍している。

 合田氏の講演は2006年以来12年ぶり。前回から今日まで、日本調教馬が制覇した海外G1レースは17勝。日本産の海外調教馬を含めるとさらに増え、日本の生産レベル、育成技術は世界に胸を張れるようになった。合田氏は講演の中で、昨今の海外の経済状況、欧米のサラブレッドマーケット状況、種牡馬事情について説明。さらに来年、日本に種牡馬として導入されることが決まった、マインドユアビスケッツ、シャンハイボビー、デクラレーションオブウォー、ビーチパトロール、タリスマニックの現役時代の成績や印象、産駒の傾向、種牡馬としての可能性などを展望した。

 出席者からは「リーマンショック以降、拡大傾向だったマーケットが今年に入り陰りが見えてきたということですが、セール主催者とか団体などが何か対策を講じることをしてるのでしょうか」、「海外における日本人のバイヤーの動きはどういった傾向がありますか」、「日本産の海外調教馬が活躍するようになりましたが、海外のお客様はどのような馬が日本の市場で魅力的に写りますか」、「日本ではサンデーサイレンスの血が、ヨーロッパではサドラーズウェルズの血が飽和してますが、種牡馬を選定する際に、インブリードとかアウトブリードとか、どのような考えをお持ちですか」といった質問が相次ぎ、合田氏は事例を挙げてわかりやすく解説した。