馬産地ニュース

JBBA静内種馬場で2018年度後継者研修開講式

  • 2018年11月06日
  • 日本軽種馬協会静内種馬場事務所2階で行われた開講式
    日本軽種馬協会静内種馬場事務所2階で行われた開講式
  • JBBA静内種馬場繋養種牡馬を見学
    JBBA静内種馬場繋養種牡馬を見学
  • 初日の講義は「JRA調教師との懇談会」
    初日の講義は「JRA調教師との懇談会」
  • 講師を務める大久保龍志調教師
    講師を務める大久保龍志調教師

 11月5日、公益社団法人日本軽種馬協会(河野洋平会長理事)は、新ひだか町静内田原にある静内種馬場において、2018年度軽種馬後継者研修の開講式を行った。

 この研修は、わが国の競馬をより一層発展させ、また、生産界の期待に応えうる後継者、スタッドマネージャーを養成するため、JRA日本中央競馬会の助成を得て、平成4年から開講。すでに27年の歴史を有し、これまでに229名に上る後継者研修修了生を軽種馬生産界に送り出している。

 研修期間は11月5日から11月16日までの土曜日、日曜日を除く10日間。競走馬の生産・育成牧場の後継者・家族、雇用するスタッドマネージャーなどを対象に、競走馬生産・育成に必要とされる基礎知識、馬の取り扱い、乗馬の基礎といった座学と実技が組まれている。本年度の研修には、日高町や浦河町の生産・育成牧場から意欲に燃える8名が入講した。

 静内種馬場事務所2階で行われた開講式で中西信吾場長は「わが国は平成19年から、国際的に認められたパートⅠの競馬国となり、名実ともに競馬先進国の仲間入りを果たし、近年では日本産馬が、海外の競馬で活躍するような時代になりました。一方、軽種馬生産界では、せり市場が継続して好調に推移しており、北海道市場においては、先のオータムセールをもって全日程が終了し、売却総額は112億円となり、昨年に引き続き2年連続で売却総額100億円の大台を突破しました。これは生産者の皆様が強い馬づくりを目指して日々努力し研鑽を積んだ結果と思います。しかし、せり市場は好調でしたが、依然、後継者不足の問題など、軽種馬生産界では、まだ多くの課題を抱えています。この状況を打開するためにも強い馬づくりはますます重要であり、そのためにはこの研修を受講される皆さんのような意欲的な方々が、優れた技術を身につけていくことが不可欠になっています。皆さまが本日から受ける研修内容は多岐にわたっており、馬の飼養管理や繁殖に関する幅広い知識などを最先端の講師にお願いし、わかりやすく研修していただきます。研修中はどうか健康に留意され、ホースマンとしての研鑽に努め、そして、現在厳しい状況にある生産界に新たな活力をもたらす原動力にぜひなってください」と河野会長理事の式辞を代読した。

 研修初日は静内種馬場にある軽種馬生産技術総合研修センターや輸出検疫施設といった設備や、ヨハネスブルグ、バゴ、エスケンデレヤ、ケープブランコ、クリエイターⅡ、マクフィといった静内種馬場繋養種牡馬を見学。続いて、日本調教師会関西本部の大久保龍志調教師を講師に招いての「JRA調教師との懇談会」が行われた。講義は現在静内種馬場で研修に励む生産育成技術者研修第40期生も一緒に受講した。