馬産地ニュース

門別競馬場で北海道胆振東部地震復興支援競走

  • 2018年11月05日
  • 復興支援競走に参加したJRAと地方競馬他地区所属騎手
    復興支援競走に参加したJRAと地方競馬他地区所属騎手
  • 第8競走は高知の赤岡修次騎手が優勝
    第8競走は高知の赤岡修次騎手が優勝
  • 第9競走はJRAのC.ルメール騎手がハナ差の接戦を制した
    第9競走はJRAのC.ルメール騎手がハナ差の接戦を制した
  • ファンに花束をプレゼントする大井の的場文男騎手
    ファンに花束をプレゼントする大井の的場文男騎手

 11月1日、日高町富川にある門別競馬場において、北海道胆振東部地震復興支援競走「門別グランシャリオジョッキーズ」が行われた。

 この支援競走は、JRA日本中央競馬会と他地区の地方競馬所属のトップジョッキーを招待して、魅力ある競走を提供することで、北海道胆振東部地震の被災者の復興への取り組みに寄与することを目的としたもの。JRAからは今年の皐月賞(G1)をエポカドーロで制覇した戸崎圭太騎手、今年、ワグネリアンとのコンビで悲願のダービージョッキーとなった福永祐一騎手、アーモンドアイとのコンビで牝馬三冠を達成するなどG13連勝中のクリストフ.ルメール騎手が、地方競馬からは今年8月に地方競馬通算最多勝記録を更新した大井のレジェンド的場文男騎手、今年9月に地方競馬通算3500勝を記録した高知競馬の赤岡修次騎手、全国から騎乗依頼が殺到する金沢競馬の吉原寛人騎手が、ホッカイドウ競馬からはリーディング1位から6位までの12名の騎手が参加した。また、この日は観戦ツアーが組まれ、被災した厚真町、安平町、むかわ町からは約70人の町民が競馬場を訪れた。

 出場騎手紹介式では招待を受けた6名の騎手が参加。観戦ツアーで訪れたツアー参加者から花束を受けとると、代表して的場文男騎手が「本日はお寒い中、たくさんのファンの方に競馬場に足を運んでいただきありがとうございます。復興支援競走として門別競馬場に招待されたことは本当によろこびと感謝の気持ちでいっぱいです。地震で大変だったと思いますけど、みんなで心に残るような良い競馬をして、北海道の被災された皆様に元気を少しでも与えていきたいと思います。一生懸命騎乗いたしますので、ご声援のほどよろしくお願いいたします」とあいさつした。

 支援競走は第8競走と第9競走で実施。第8競走の「門別グランシャリオジョッキーズⅠ」は距離1700mで行われ、赤岡修次騎手騎乗のスマートアエロが優勝。第9競走の「門別グランシャリオジョッキーズⅡ」は1200mで行われ、C.ルメール騎手騎乗のソイカウボーイが五十嵐冬樹騎手騎乗のリンノゲレイロをハナ差抑えて勝利を飾った。

 2つのレースの1着から3着までの騎手には、副賞として安平町、厚真町、むかわ町の特産品詰め合わせを贈呈。第8競走を制した赤岡騎手は「門別競馬場に来るときに通った道路が、前回来たときよりも悪くなっていたので被害を大きさを感じました。こういう地震はいつどこで起こってもおかしくないことですけど、被害に遭われた方が一日でも早く普通の生活に戻れるよう願っています。自分たちが一生懸命乗ることによって少しでも元気を与えられたらと思いますので、温かい声援をお願いします」、第9競走を制したルメール騎手は「北海道はとても好きなところですので、テレビで地震を見たときはちょっとかわいそうでした。みんな大変そう。だから、みんながんばってください。今回、門別競馬場にきてうれしいですけど、今度はもっといい時期にきたいですね。本日きてくれてどうもありがとうございます」とコメントした。

 観戦ツアーで訪れた町民は表彰式にも参加。場内では競馬場名物のとねっこジンギスカンに舌鼓を打ちながらグランシャリオナイターを楽しんだ。