札幌馬主協会が馬産地懇談会
10月22日、一般社団法人札幌馬主協会(吉田照哉会長理事、会員:平成30年3月1日現在225名)は、新ひだか町静内吉野町にある静内エクリプスホテル2階エクリプスホールにおいて、第15回馬産地懇談会を開催した。
この馬産地懇談会は、会員の多くが日高地区の軽種馬生産者であることから協会の恒例行事として毎年10月に静内で開催。講師を招いての講演会と立食懇談会の2部構成となっており、4年前からリーディングを争う調教師を講師として招聘している。今年はJRA日本中央競馬会の友道康夫調教師が招かれた。
当日は札幌馬主協会の藤原悟郎副会長理事や会員、JRA札幌競馬場の植木聡場長をはじめとした職員、日高軽種馬農業協同組合の木村貢代表理事組合長や組合員、職員、牧場関係者が出席した。
馬産地懇談会を企画した札幌馬主協会事業サービス委員会の岡田牧雄委員長は「この懇談会にできるだけ多くの方に出席していただくことを考えたときに、多くの方が興味を持つのは、その年のリーディングを争う調教師の方ではということになり、4年前から調教師の先生を講師に招くという流れになっています。最初は角居先生、2年目は堀先生、昨年は矢作先生と続き、今年はワグネリアンで日本ダービー(G1)を制した友道先生を講師にお招きしました。私の今年の日本ダービー(G1)の印象としては、福永祐一くんが初めてダービー(G1)を獲ったということで、彼の恩師である元調教師の北橋先生と瀬戸口先生が頭に浮かんで、喜んでるだろうなと、つくづく思って見てました。レース後に祐一くんと友道先生が、抱擁して握手して涙ぐんでる姿を見て、あぁ、やっぱり競馬っていいなと感動したのを覚えています。今日は優秀な競走成績、実績を残す友道先生に、その秘訣を皆様にご披露いただいて、参考にして帰りたいと思っています。皆様にとって楽しく有意義な時間になることをご祈念いたします」と挨拶。続いて主催者を代表して藤原副会長理事は「友道先生の成績に関しましては、私が述べるより皆様のほうがよくご存じと思います。友道先生からひじょうに有意義なお話が聞けると思います。今後の馬に関する知識等を深めてまいりたいと思います」と挨拶した。
友道調教師は昭和38年生れの兵庫県出身。平成元年に競馬学校厩務員過程卒業後の同年9月から浅見国一厩舎で厩務員、11月から調教助手、平成8年11月からは松田国英厩舎で調教助手となり、平成13年調教師免許を取得した。平成14年に厩舎を開業して以来、優秀調教師賞や優秀厩舎賞など数々の賞を受賞。10月22日現在、JRA486勝、海外2勝、合計488勝をあげている。日本ダービー(G1)は平成28年のマカヒキ、今年のワグネリアンと2度制覇。ほか、シュヴァルグラン、アドマイヤジュピタ、アンライバルド、ヴィブロス、ヴィルシーナ、クラリティスカイなどのG1ホースを含め数多くの活躍馬を育てている。
「ダービーにむけて」と題した講演で友道調教師は、競馬サークルに入ったいきさつ、開業してからの厩舎の運営方法、マカヒキとワグネリアンで日本ダービー(G1)を制覇したときのエピソードなどを披露。最後は「皆さんの愛馬がダービー(G1)に出走して、好走して勝てるように願っています。僕もまた、がんばって、3つ目、4つ目と獲りたいと思います。皆様の愛馬のますますのご活躍を祈っております」と結んだ。