エーデルワイス賞(Jpn3)はアークヴィグラスが重賞3連勝を飾る
グランダム・ジャパン2018・2歳シーズン第2戦となる交流重賞、第21回エーデルワイス賞(Jpn3)が10月16日、門別競馬場ダート1200mで争われた。
同レースにはJRA所属馬4頭、ホッカイドウ競馬所属馬12頭計16頭の2歳牝馬がエントリーし、フルゲートでの実施となった。
1番人気はJRAから参戦の加国産馬、デンバーテソーロ(父Violence)で2.4倍。函館開催でデビューし、3戦目でダートに変わってから一変、4馬身差の圧勝で未勝利戦を勝ち上がっている。4.7倍の2番人気もJRA所属のサムライハート産駒、ケイゴールド。3番人気はホッカイドウ競馬のパドトロワ産駒、エムティアンで6.7倍。函館2歳S(G3)、すずらん賞にも挑戦した実績で人気を集めた。
レースは、揃ったスタートからホッカイドウ競馬のシェリーアモールが先手を奪う。次いでエムティアン、アークヴィグラスらが地の利を生かしてアタマひとつ抜けた状態で4コーナーへ。エムティアンとアークヴィグラスが馬体を併せて進出を開始。内で粘るスティールティアラ、残り100mでアークヴィグラスが先頭に躍り出るも、外からは人気のデンバーテソーロが追い込んでくる。小柄なアークヴィグラスは体を目一杯伸ばし、クビ差凌ぎ切ってダートグレード競走を勝利した。勝ち時計は1:13:5(曇・稍重)、2着はデンバーテソーロ、1馬身1/2差の3着はエムティアンという結果だった。
怪我で騎乗できなかった一戦を除き、デビューからずっと手綱を取る石川倭騎手は「枠に関してはもう少し内の方が良かったというのが正直なところですが、ペース次第で競馬がし易いし、スタートしてみないとわからないなと思っていました。外から流れに乗っていいポジションを取れたし、いつでもスパートできる手応えでしたから、抜ける時も一瞬でしたね。この先も忘れられない1頭になると思います」と、立派に成長したパートナーに感謝の気持ちを表した。
管理する小野望調教師は、昨年の同レースをグラヴィオーラで2着。今回はリベンジに燃えていた。「前走後は食が細くなり、ソエも気にしていたので、レース間隔を開けて良かったです。大外枠が当たってしまったことはどうこう言っても仕方ないことですし、結果としてこの枠で良かったと言える競馬をするしかないですからね。石川騎手もその通り思い切った騎乗をしてくれましたし、すべてうまくいきました。今、強くなっている途中。これからまだまだ強くなっていきますよ」と声を弾ませた。
アークヴィグラスは父サウスヴィグラス、母キセキノショウリ、母の父フジキセキという血統の2歳牝馬。生産は新冠町の村上牧場。この後は川崎のローレル賞から年末の東京2歳優駿牝馬を目指す予定だ。