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ノーザンホースパークで引退競走馬杯

  • 2018年10月15日
  • ノーザンホースパークで行われた引退競走馬杯
    ノーザンホースパークで行われた引退競走馬杯
  • 観客の祝福に応える優勝したリベレーター
    観客の祝福に応える優勝したリベレーター
  • 現役時代に東京ハイジャンプ(JG2)などを制したサナシオンは4位に入賞
    現役時代に東京ハイジャンプ(JG2)などを制したサナシオンは4位に入賞
  • ラジオNIKKEI賞(G3)優勝のウインマーレライは5位に入った
    ラジオNIKKEI賞(G3)優勝のウインマーレライは5位に入った
  • 華麗な飛越を見せるJRA重賞3勝のラストインパクト
    華麗な飛越を見せるJRA重賞3勝のラストインパクト
  • 金鯱賞(G2)などを制したミトラも元気な姿を披露
    金鯱賞(G2)などを制したミトラも元気な姿を披露

 10月13日、苫小牧市美沢にあるノーザンホースパークにおいて、RRC障害飛越競技(引退競走馬杯)が行われた。

 RRCとは、Retired Racehorse Cup(引退競走馬杯)の略。今年度から引退競走馬のセカンドキャリアを支援するためにはじめられた。対象馬は、競走馬として血統登録され、JRA日本中央競馬会、NAR地方競馬全国協会の競走馬として2015年1月1日以降に抹消した馬、または競走未出走馬に関しては年齢が7歳まで。引退競走馬を一頭でも多く乗用馬として再調教し、活用してもらいたい、そして、競走馬時代は未勝利でも乗馬・馬術の世界で大活躍することを願って創設されたという。

 今年度は全国5か所の馬術大会で開催。それぞれの大会には、公益社団法人全国乗馬倶楽部振興協会から所有奨励金一大会総額100万円が贈られる。奨励金はJRA日本中央競馬会の競馬振興特別助成金が当てられている。

 13日は、北海道地区乗馬倶楽部振興会が主催する第40回北海道地区乗馬大会の第3競技として実施。競技は障害馬術競技90cmクラス(日本馬術連盟 小障害B 10障害11飛越 基準A 238条2.1)1種目で行われた。

 この日のRRC障害飛越競技(引退競走馬杯)には、北海道内の乗馬クラブに所属する2歳から11歳の引退競走馬、競走未出走馬26頭がエントリー。26頭のなかには、2014年の京都大賞典(G2)、金鯱賞(G2)、小倉大賞典(G3)に優勝し、2015年のジャパンC(G1)で2着になったラストインパクト、2015年の金鯱賞(G2)、2014年の福島記念(G3)優勝のミトラ、2014年のラジオNIKKEI賞(G3)に優勝したウインマーレライ、2014年の札幌2歳S(G3)に優勝したブライトエンブレム、2014年のマーチS(G3)に優勝したソロル、2016年の阪神スプリングジャンプ(JG2)、2015年の東京ハイジャンプ(JG2)に優勝したサナシオンといった重賞勝ち馬やエイシンフラッシュの半弟、ラブリーデイの全弟、アジュディミツオーの半弟、アドマイヤデウスの全兄、オウケンビリーヴの全兄、アドマイヤモナークの半弟、ディアジーナの産駒など、重賞勝ち馬の仔やきょうだいがいた。

 多くの出場馬が障害物を落下させる中、タイム53.68、減点0で終えたリベレーター(セン6歳、父ハービンジャー、母スタンドオンエンド、モモセライディングファーム所属、鈴木亜依選手)が優勝。重賞勝ち馬ではサナシオンが4位に、ウインマーレライが5位に入賞した。

 表彰式では優勝したリベレーター関係者に60万円、2位には16万円、3位には12万円、4位には8万円、5位には4万円と、総額100万円の奨励金を贈呈。入賞者は大きな拍手で祝福する観客にウイニングランで応えた。

 関係者は引退競走馬杯を通して、国民に馴染みの深い競走馬が引退後のセカンドキャリアでの活躍を紹介することで、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に向け、乗馬や馬術の魅力を伝え、乗馬人口の増加、再調教技術の向上、馬に関わる人材育成を期待している。