2018年ファーストシーズンサイアーのJRA初勝利はジャスタウェイ
6月9日、阪神競馬場で行われた第5競走の2歳新馬戦「メイクデビュー阪神(芝1200m)」において、ジャスタウェイの産駒アウィルアウェイが優勝。この勝利で今年から本邦初年度産駒がデビューする2018年ファーストシーズンサイアーのJRA初勝利はジャスタウェイとなった。
勝利を飾ったアウィルアウェイは父ジャスタウェイ、母ウィルパワー、母の父キングカメハメハという血統の鹿毛の2歳牝馬。吉田勝己氏の所有馬、栗東の高野友和厩舎の管理馬、安平町早来源武にあるノーザンファームの生産馬で、半兄には今年の毎日杯(G3)3着のインディチャンプ、おじには2011年の安田記念(G1)、2015年のジョージライダーS(G1)、2013年、2014年の阪神C(G2)連覇のリアルインパクト、2017年のクイーンエリザベス二世C(G1)、中山記念(G2)、2016年の札幌記念(G2)などを制覇したネオリアリズム、2007年のオーシャンS(Jpn3)などを制覇したアイルラヴァゲインがいる。12頭立ての圧倒的一番人気に支持されたレースでは、スタートで出遅れたものの、4コーナーから大外を回ってあっさりと抜け出し、最後は後続に2馬身の差を付け快勝した。
種牡馬としてJRA初勝利をあげたジャスタウェイは、父ハーツクライ、母シビル、母の父ワイルドアゲインという牡9歳の鹿毛。社台コーポレーション白老ファームの生産馬で、2010年のセレクトセール1歳セッションにおいて、大和屋暁氏に1,260万円(税込価格)で購買された市場取引馬として知られている。
ジャスタウェイの競走成績は22戦6勝。大和屋暁氏の所有馬、栗東の須貝尚介厩舎の管理馬として、2011年7月のメイクデビュー新潟で5馬身差を付け新馬勝ち。以降は重賞で上位争いを続け、3歳となり2012年のアーリントンC(G3)で重賞初制覇を果たした。4歳になると本格化し、2013年の天皇賞(秋)(G1)では前年のJRA賞年度代表馬ジェンティルドンナに4馬身の差を付けG1初制覇。翌2014年は中山記念(G2)を完勝すると、つづくドバイデューティフリー(G1)を6馬身1/4差でコースレコード勝ちし、ワールドベストレースホースランキングのトップにランクされた。帰国後は不良馬場となった安田記念(G1)に勝利。JRA賞最優秀4歳以上牡馬に選出された。
2015年から安平町にある社台スタリオンステーションで種牡馬入り。初年度は220頭に種付けされ、138頭が血統登録されている。本年度の種付料は受胎条件300万円(受胎確認後9月末日迄支払。フリーリターン特約対象)となっている。
32頭いる2018年ファーストシーズンサイアーのJRA初勝利に対して、繋養先の社台スタリオンステーションは、「1200mのレースでスタートを出遅れ心配しましたが、あっという間に抜けだして最後は余裕のある勝ち方をしてくれました。ホッとしたと同時にうれしいです。ジャスタウェイは7月に新潟でデビューしたように仕上がりが早かったですし、産駒も同じように仕上がりが早い傾向があるみたいですね。世界ランク1位になったスピードが産駒にも伝わっている気がします。産駒デビューの年ということで種付シーズン最初は様子を見られていましたが、育成場での評判や春のトレーニングセールでの動き、高額落札という結果を受けて、種付頭数は150頭くらいまでいきました。デビューを控えている産駒がまだまだいますから、これからが本当に楽しみでなりません」とコメントを寄せた。