北海道静内農業高等学校で父エスケンデレヤの牡馬が誕生
ユメロマン、ゴーゴーヒュウガといったJRA勝ち馬を生産した北海道静内農業高等学校でこの春、父エスケンデレヤの牡馬が生まれた。
同校は、サラブレッドの生産、育成を教育に取り入れていることで知られ、馬づくりに関心のある若者が、全国から集まっている。校内には広い放牧地や厩舎、馬場があり、毎年1頭、サラブレッドを生産している。
今年生まれたのは、父エスケンデレヤ、母マドリガルスコア、母の父ダンスインザダークという血統の牡馬。桜花賞(G1)2着のロイヤルコスマーを3代母とし、ダートG1馬グレイスティアラと同じファミリーとなる。出産は4月4日夜で、一部生徒と教員が立ち合った。生後、母子ともに順調で、担当する生産科学科の生徒たちが、当歳馬の躾に日々努めている。
出産や生まれた子ついて、生産科学科2年の菊地蓮さん(北海道由仁町出身)は、「まず、無事に生まれてホッとしました。出産を間近で見ることができ、感動しました。生まれた子はわりと大人しいですが、たまに蹴るときがあり、気を抜かずに触っています。先生や先輩のアドバイスを聞きながら、甘やかさないように育てていきたいです」と、話し、同じく、生産科学科2年の矢野颯之新さん(神奈川県出身)は、「人なつこい子ですね。母の“マドちゃん”は頭が良くて、美味しい草を選んで食べるほど。子育てはしっかりしています。父のエスケンデレヤを超えるような子に育って欲しい」と、夢を広げている。
また、昨年生まれた同校生産の牝馬(父エスケンデレヤ、母ゴートゥザノース、母の父アグネスタキオン)はすっかり大きくなり、今年のHBAサマーセール上場に照準を合わせている。携わっている一人で、生産科学科3年の日隈宙希さん(長崎県出身)はセールに向けて、「現在は日中放牧と、引き運動をしています。この頃は、動きが良くなってきましたし、馬が成長していますね。やんちゃな性格なので、しっかり馴致していきたい」と、意気込んでいる。