千葉サラブレッドセールが開催
「2018千葉サラブレッドセール」が5月11日、千葉県の船橋競馬場で開催された。前日に降った雨も上がり、好天に恵まれるなか、この日のために調教を積まれた2歳馬63頭(牡30、牝33)が上場。うち56頭(牡26、牝30)を売却した。売却頭数こそ1頭減だったが、前年80%を割り込んだ売却率は88.9%に回復。総額も前年を18,684,000円上回る804,276,000円(税込、以下同)となった。
平均価格は牡馬19,016,307円で、牝馬が10,328,400円。牝馬は微減だったものの、市場全体では14,362,071円となり、前年を上回った。
最高価格はダイワメジャー産駒で、母が米国の重賞勝ち馬という「カウガールズドントクライの16」(牡、母の父ピュアプライズ)の56,160,000円。千葉サラブレッドセールとしては2年ぶりの5,000万円超を落札したのは(株)ドリームファームだった。
前日に雨が降って程よく締まった馬場とはいえ、早朝に行われた公開調教では23秒5~11秒2をマーク。2ハロン計測の1番時計を記録していた。
高額2位は公開調教で23秒7~10秒7を記録した「ドルチェメンテの16」(牡、父スウェプトオーヴァーボード、母の父フジキセキ)。最後1ハロン10秒7は、1番時計。近親には今春のフェブラリーS(G1)を制したノンコノユメがいる血統もさることながら、400mのハロン棒前から加速し、ゴール前で併走馬を突き放したパフォーマンスは目を引くものだった。1,000万円からスタートしたせりは100万円単位で競りあがり、途中からヒートアップ。ときに大きく値を上げながらも複数から声がかかり、最終的には新谷幸義氏が54,000,000円でハンマープライス。
高額3位は初年度産駒が好調なロードカナロア産駒「アルテシアの16」(牡、母の父サンデーサイレンス)。祖母バルドネキアが伊オークス(G1)2着馬で、おばのイタリアンレッドは2011年サマー2000王者。公開調教では25秒6~11秒2と終い重視ながらもしっかりとした足取りで船橋競馬場のダートコースを駆け抜けた。(有)大野商事が45,360,000円で購入した。
牝馬ではオルフェーヴル産駒「クォリティシーズンの16」(母の父トワイニング)。母はJRA3勝で、現役競走馬半兄テンザワールドも3歳春までに3勝をあげてレパードS(G3)にも駒を進めている。公開調教は24秒5~11秒0。最後1ハロン11秒0は全体では2位タイ。35,640,000円で島川隆哉氏が落札した。
セール終了後、吉田照哉市場長は「たくさんの方にご参加いただいたことに感謝します。購買者も成熟している中で、公開調教で早い時計をマークした馬が高い評価を受けたという意味ではトレーニングセールらしいセールになったと思う。今日、購入いただいた馬で競馬を楽しんでいただければ市場主催者としても嬉しい限り。取引馬の活躍を期待したい」とコメントした。
結果詳細につきましては、JBISサーチをご覧ください。 ⇒http://www.jbis.or.jp/seri/2018/12G1/