平取町の義経神社で初午祭
初午の日となる2月7日、平取町の義経神社で初午祭が行われ、約100人の軽種馬関係者が参列した。
義経神社の初午祭は昭和48年頃から初午の日に斎行される伝統行事。御祭神の義経公が騎馬武者であり馬を大事にし、また平取が馬産地でもあり、さらに初午の日に祈願すれば願いが叶うといわれることから現在に至っているという。
寒さは厳しかったものの晴天に恵まれたこの日、ホッカイドウ競馬の関係者や、生産牧場、育成牧場のスタッフなど約100人が参列。御神馬上に御分霊の弊を祀り、参列者ともども境内周辺を参進。その後御社殿内に弊を奉安し、祈願者も入場して祭儀を行った。
歳破の方角に破魔矢を放ち、邪気を払う「矢刺しの神事」では、キタサンブラックやコパノリッキーの生産牧場として知られるヤナガワ牧場会長の梁川正克さん(74)が行事者を務めた。直垂姿で神馬に騎乗し、今年の歳破の方(凶方は辰の方・東南東)へ破魔矢を3本放ち、悪鬼を降伏した。放たれた破魔矢を拾った人には今年1年幸運が訪れるということで、参列者は競って破魔矢を追いかけた。
1本目の矢はふたつに折れてしまい、ホッカイドウ競馬の調教師川島雅人さんと札幌から参列した小林かえでさんが分け合った。「矢を取れるとは思わなかったので、ビックリしています。良い結果に繋がれば嬉しいですね」と川島さん。小林さんは「応援している(ホッカイドウ競馬所属の)ハッピーグリンが活躍してくれますように、地方競馬全体がもっともっと盛り上がってくれることを願っています」と声を弾ませた。2本目の矢は育成牧場で働く後藤慎也さんが手にした。「なにかいいことありそうですね。1年間、どんないいことがあるか楽しみにしたいです」と笑顔。大願成就の3本目、金色の矢を掴み取ったのはホッカイドウ競馬の川島洋人調教師だった。「人馬無事に1年過ごせることが一番ですが、その上でもっといいことが起こるのかな?期待しながら今年も頑張ります」と喜びを噛み締めた。