キタサンブラックが社台スタリオンステーションにスタッドイン
1月12日午前7時頃、安平町早来源武にある社台スタリオンステーションに、今年から種牡馬として繋養されるキタサンブラックが、待望のスタッドインを果たした。
キタサンブラックのスタッドインには、苦楽を共にした辻田義幸厩務員が付き添い、生産した日高町・ヤナガワ牧場の梁川正克会長夫妻や育成した新冠町・日高軽種馬共同育成公社の関係者、ノーザンファームや種馬場スタッフのほか、数多くの報道メディアが出迎え、キタサンブラックの雄姿を目に焼き付けた。
キタサンブラックは父ブラックタイド、母シュガーハート、母の父サクラバクシンオーという牡6歳の鹿毛。半兄にはアメリカジョッキークラブC(G2)3着のショウナンバッハがいる。
キタサンブラックの競走成績は20戦12勝。演歌歌手の北島三郎さんが代表を務める(有)大野商事の所有馬、栗東の清水久詞厩舎の管理馬として2015年1月のメイクデビュー東京でデビュー。初陣を勝利で飾ると、3連勝でスプリングS(G2)を制覇して重賞初勝利をあげた。9月の朝日杯セントライト記念(G2)を制して臨んだ菊花賞(G1)でG1初制覇。古馬になり、2016年は天皇賞(春)(G1)、ジャパンC(G1)、京都大賞典(G2)に優勝し、JRA賞年度代表馬とJRA賞最優秀4歳以上牡馬を受賞。2017年は有馬記念(G1)、天皇賞(春)(G1)連覇、天皇賞(秋)(G1)で春秋連覇、G1昇格後初の大阪杯(G1)を制し、2年連続JRA賞年度代表馬、JRA賞最優秀4歳以上牡馬を受賞した。JRA最多タイのG1 7勝をあげ、獲得賞金は歴代最高となる18億7,684万3,000円(付加賞含む)を記録した。
1月7日に京都競馬場で引退式をしたキタサンブラックは翌8日付で競走馬登録が抹消され、栗東トレーニングセンターから、中継地点となる福島県のノーザンファーム天栄に移動。当初は社台スタリオンステーションに10日に移動する予定だったが、悪天候のため2日遅れでのスタッドインになった。それでもまったく影響なしという様子で堂々とした晴れ姿を披露した。
社台スタリオンステーション事務局は「当初より到着が遅れましたが元気そうなので安心しました。馬運車を降りるときは雪にびっくりしたのか少し躊躇しましたが、歩き出してからは気にするそぶりもなく素晴らしい馬体を皆様に披露できました。20戦してG1 7勝は最多タイ、獲得賞金はJRA記録を塗り替えました。デビューからトップレベルのレースに出続け、3着を外したレースが2度しかないというのも特筆すべきところと思います。高いレベルを維持してこれだけの成績を残したのはキタサンブラックの高すぎる総合力を証明しているもではないでしょうか。おかげさまですでにたくさんの配合申込みをいただいております。500kgを超える馬体、スタミナ、スピード、成長力、底力を持つ年度代表馬、歴史的名馬です。種付シーズンまであまり時間はありませんけれども、万全の準備をして種牡馬生活をスタートさせたいと思います」とコメントした。
種付料はダイワメジャーやオルフェーヴルと同じ、500万円(種付時までに全額前納。不受胎時全額返還。フリーリターン特約対象馬)となっている。