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星雲賞はオヤコダカが連覇

  • 2017年07月10日
  • 1周目、ハナを奪ったのはスティールキング
    1周目、ハナを奪ったのはスティールキング
  • オヤコダカの大差勝ちという結果だった
    オヤコダカの大差勝ちという結果だった
  • この勝利で重賞10勝目
    この勝利で重賞10勝目
  • 同レース連覇となった
    同レース連覇となった
  • 次走はホッカイドウ競馬代表としてJRA重賞に臨む
    次走はホッカイドウ競馬代表としてJRA重賞に臨む

 7月6日、門別競馬場では古馬によるマイル重賞、週刊Gallop杯第14回星雲賞(H3)【アドマイヤムーン賞】が内回り距離1600mで行われ、4歳から8歳までの7頭がエントリーした。

 1.1倍という断然の1番人気に推されたのは、今年に入ってさらに強さを増したオヤコダカ。今季初戦のコスモバルク記念で4馬身差、続く赤レンガ記念は5馬身差という圧勝劇。得意のマイル戦とあってどれだけ他馬を引き離して勝つかに注目された。2番人気は地方・園田競馬で6連勝し、今季からホッカイドウ競馬へ移籍したステージインパクト。移籍初戦を勝利で飾り、オヤコダカとは初対戦という未知の魅力が買われ、単勝6.9倍の人気を集めた。9.8倍の3番人気は4歳馬の雄、スティールキング。何度も跳ね返されているオヤコダカの壁は強固だが、成長力でリベンジを目指す。

 朝から好天に恵まれ、夜になっても過ごしやすい気温だったこの日、大勢のファンがスタンドから出てゴール前でレースを見守った。

 スタンド前からのスタート、オヤコダカより前で競馬をしたかったスティールキングがハナを主張し、オヤコダカがその直後に付けた。ステージインパクト、ジャストフォファン、アンコイルドは後ろから動向を窺う形で、クラバズーカー、トウカイビジョンが後方待機という隊列。3コーナーで早くもスティールキングが余力をなくし、下がっていくとオヤコダカの独壇場。オヤコダカについて行った先行勢は軒並み脚をなくし、後方でチャンスを窺っていたクラバズーカー、トウカイビジョンがスパートをかけるが、及ばず2着争いまで。悠々と一人旅を続けたオヤコダカは、メンバー中最速の上がり39.7秒を刻みながら着差を広げ、ゴールに飛び込んだ。勝ち時計は1:40:5(晴・稍重)。2着、トウカイビジョンとの着差は3.1秒差の大差。1 1/2馬身差の3着はクラバズーカー、果敢に挑んだスティールキングは4着という結果だった。

 次走はJRA札幌競馬場で行われるエルムS(G3)へ出走する予定で、予行練習の意味も兼ねていた同レース。昨年に続き連覇となった。鞍上の石川倭騎手は「ある程度ペースを速めに流していくことを意識して、ハナにいくことも考えましたが1頭前に行く馬がいたのでついていきました。スティールキングが思ったより早く下がってしまいましたが、1頭になった後も集中して走ってくれたので、それも収穫でしたね。期待通りの強い走りを見せられて良かったです」と冷静に振り返った。

 これで重賞10勝目となるオヤコダカを管理する米川昇調教師は「レースを使う毎にパワーアップしている印象で、毎回驚かされます。なかなかこんな馬には出会えないので、次走に向けて最高の仕上げをしていきます」と話し、相手が強くなるJRA重賞参戦に意欲を燃やしていた。

 オヤコダカは新冠町の森永聡さんの生産馬で、父サムライハート、母オメガカリビアン、母の父フレンチデピュティという血統の5歳牡馬。近親にG1馬ヌーヴォレコルト、祖母ゴッドインチーフは阪神3歳牝馬S(GI)3着、エルフィンS(OP)の勝ち馬。