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ロードカナロア初年度産駒がJRA初勝利

  • 2017年06月16日
  • 種牡馬としてJRA初勝利をあげたロードカナロア
    種牡馬としてJRA初勝利をあげたロードカナロア
  • 現役時代は海外を含めG1レース6勝を記録
    現役時代は海外を含めG1レース6勝を記録
  • 2017年の種付け料は受胎条件500万円
    2017年の種付け料は受胎条件500万円

   6月4日、東京競馬場で行われた第5競走の2歳新馬戦「メイクデビュー東京(芝1600m)」において、2番人気のステルヴィオが優勝。この勝利で今年初年度産駒がデビューするロードカナロアは、産駒のJRA初出走初勝利を飾った。

   父にJRA初勝利を贈ったステルヴィオは、父ロードカナロア、母ラルケット、母の父ファルブラヴという血統で、美浦の木村哲也厩舎の管理馬、(有)サンデーレーシングの所有馬、安平町にあるノーザンファームの生産馬。2015年1月15日に生まれた2歳の牡馬で、文字通りロードカナロアの最初の産駒になる。

   ロードカナロアは現役時代、2歳から5歳まで走り、競走成績は19戦13勝2着5回3着1回。2010年の2歳12月に小倉でデビューし、6馬身差で快勝。3歳になると2011年4月のドラセナ賞から京阪杯(G3)、2012年のシルクロードステークス(G3)まで芝1200mで5連勝を飾った。4歳秋になると完成期を迎え、2012年のスプリンターズステークス(G1)をレコードで駆け抜けG1初制覇。返す刀で12月の香港スプリント(G1)も制し、日本産馬の香港スプリントG1初制覇を成し遂げた。2013年には高松宮記念(G1)をレコード勝ち。続く安田記念(G1)も連勝し、マイル部門も制圧した。秋のスプリンターズステークス(G1)では、サクラバクシンオー以来となる連覇を達成。引退レースとなった香港スプリント(G1)も5馬身差で連覇を達成した。2012年はJRA賞最優秀短距離馬、2013年にはスプリンターとして初のJRA賞年度代表馬と最優秀短距離馬を受賞した。

   2014年に安平町にある社台スタリオンステーションで種牡馬入りし、初年度は新種牡馬の種付け頭数の新記録となる250頭に種付け。初年度産駒の2歳世代は、種牡馬全体ではハーツクライの188頭に次ぎ、ファーストシーズンサイアーでは最も多い180頭が血統登録されている。2015年には国内種付けシーズンの最多記録を更新する276頭に種付け。昨年は267頭と3年連続で250頭超えと人気を集めている。サンデーサイレンスの血を持たないキングカメハメハの後継として需要が高く、今年の種付け料は受胎条件500万円に設定されている。

   発走時刻の関係でファーストシーズンサイアーのJRA初勝利はノヴェリストに譲ったものの、産駒の優勝に社台スタリオンステーションは「マイルで勝てたのは大きいですね。産駒は体型も性格も父に似て、扱いやすくスピード豊かな走りをしています。今年は産駒デビューの年ということで最初は様子を見られましたが、最終的には200頭以上の繁殖を集められそうです。これからの活躍を期待しています」と話した。