千葉サラブレッドセールが開催
「2017千葉サラブレッドセール」が5月12日、千葉県の船橋競馬場で開催された。汗ばむような陽気の中、この日のために調教を積まれた2歳馬72頭(牡30、牝42)が上場。うち57頭(牡23、牝34)を売却した。総額は785,592,000円(税込、以下同)。79.2%の売却率は前年比3.3ポイントのマイナス。売上総額は同114,156,000円減となった。
平均価格は牡馬18,270,782円で、牝馬が10,746,000円。市場全体では13,782,315円で前年比3,520,531円減となった
最高価格は新種牡馬ロードカナロア産駒で、母が2007年ヴィクトリアマイル(Jpn1)優勝「コイウタの15」(牡、母の父フジキセキ)で44,280,000円。「砂を足したばかりで時計がかかる状態(吉田照哉市場長)」の船橋競馬場のダートコースを使った公開調教では牧場従業員が騎乗して25.5~11.7秒を記録。3000万円からスタートしたせりは100万円単位で激しくせり上がり、大阪府の谷掛龍夫氏が前述の価格で落札した。期待の新種牡馬産駒で、母はG1優勝。桜花賞(G1)3着の実績もあり、半兄ミッキーラブソングが現役オープン馬。そうした血統背景に違わぬ力強い走りが購買者の意欲を刺激した格好となった。
高額2位はやはり同じく新種牡馬オルフェーヴル産駒「ハッピーリクエストの15」(牡、母の父トニービン)。半兄にカペラS(G3)や北海道スプリントC(Jpn3)優勝のミリオンディスクやきさらぎ賞(G3)2着、小倉記念(G3)3着などのリクエストソング、関東オークス(Jpn2)快勝のアムールポエジーがいる血統。公開調教では馬場の外目を通って24.8~11.6秒をマーク。騎乗者がゴーサインを送ると、父ゆずりの瞬発力を見せて併走馬を突き離した。こちらは東京都の佐々木幸弘さんが38,880,000円で落札している。
高額3位は牝馬の最高値にもなった「ステラプラドの15(牝、父ワークフォース、母の父ハーツクライ)。半姉スパツィアーレも千葉セールの取引馬で、JRA勝馬。母の半姉には2002年のJRA賞最優秀4歳以上牝馬ダイヤモンドビコーがいて、昨年の同最優秀短距離馬ミッキーアイルや今春のNHKマイルカップ(G1)を勝ったアエロリットも同じファミリー。公開調教では24.3~11.0秒をマーク。最後の1ハロン11.0秒は、この日の最速タイでもあり500万円からスタートしたせりはテンポよく上がり33,480,000円で鹿児島県の山元哲二さんが意中の馬を射止めた。
なお、同じく11.0秒をマークした「キャプテンガールの2015(牝、父キンシャサノキセキ、母の父キャプテンスティーヴ)は10,800,000円で東京都の程田真司さんが、「ベガグレシヤスの2015(牡、父ショウナンカンプ、母の父アドマイヤドン)は6,588,000円で東京都の醍醐伸之さんが。「リミッターブレイク2015(牝、父メイショウボーラー、母の父マンハッタンカフェ)は10,260,000円で大阪府の山住勲さんが落札している。
セール終了後、吉田照哉市場長は「今年はディープインパクト産駒やキングカメハメハ産駒の牡馬といった高額が期待できる馬がいなかったので数字を落としてしまったが、そういう中では合格点をあげられる市場になったと思う。購買登録者は昨年を上回っており、足を運んでいただいた方々には感謝したい」と総括した。
●千葉サラブレッドセールの詳細な結果はこちらをご覧ください。
⇒http://www.jbis.or.jp/seri/2017/12G1/