コスモバルク記念はオヤコダカが人気に応えて優勝
4月26日、門別競馬場では古馬による最初重賞レース、サッポロビール杯第7回コスモバルク記念(H3)【ゴールドシップ賞】が距離ダート1800m(外)で行われた。
今年は4歳~11歳の10頭がエントリー。1.4倍という断然の1番人気に推されたのは、昨年同レースでハナ差2着に敗れたオヤコダカ。その後赤レンガ記念から瑞穂賞まで重賞4連勝で勢いに乗り、オフシーズンには地方交流重賞にも積極的に挑んできた。離された2番人気は、昨年の北斗盃、北海優駿を制した二冠馬、スティールキングで4.3倍。9.1倍の3番人気には、長期休養を経てここに照準を合わせてきたクラバズーカーが推された。
レースの時間が近づくにつれ、深い霧が立ち込め始めた門別競馬場。スタンド前からの発走だったが、目の前に馬が来るまで肉眼では確認できないほど白い世界が広がっていた。横一線のスタートから、内枠のクラバズーカーが先手を奪いスティールキング、ジュエルクイーン、アンコイルド、スザク、そして外目からオヤコダカで先頭集団を形成。3コーナでスティールキングが先頭に立ち、外からオヤコダカがピッタリマークする。残り200mでオヤコダカがスティールキングを捕らえるとあっというまに差が広がり、そのままゴールした。勝ち時計は1:53:1(曇・稍重)。4馬身差の2着にスティールキング、3着ジュエルクイーンとの着差は「大差」と表示された。
今季初戦を圧勝で飾ったオヤコダカは、これで重賞8勝目。鞍上の石川倭騎手は、ヒーローインタビューで「ペースがゆったりしていたので、前を見ながら自分のレースができましたね。しっかり我慢ができるようになり、精神的な成長を感じます。出走するレース全部勝てるように頑張ります」と力強い言葉で応えていた。
また、米川昇調教師は「体調も良かったし、昨年ハナ差で負けたレースなので、絶対勝ちたいと思って臨みました。今日のレース振りを見ていると、去年より強くなった印象ですね。遠征を経験して精神面も大人になったのかな。こうやって去年負けたレースでリベンジを果たす年にしたいですね」と笑顔で語った。
オヤコダカは新冠町の森永聡さんの生産馬で、父サムライハート、母オメガカリビアン、母の父フレンチデピュティという血統の5歳牡馬。祖母は1998年の阪神3歳牝馬S(GI)3着馬ゴッドインチーフ、近親にはG1馬ヌーヴォレコルトがいる。