社台スタリオンパレード2017が開催
2017年種牡馬展示会は2月7日の社台スタリオンステーションからスタート。「社台スタリオンパレード2017」では新種牡馬3頭、新入厩馬1頭を含む繋養馬29頭がお披露目されるとあって、多くの生産関係者が詰めかけ賑わいを見せていた。
トップバッターを務めたのは、昨年の宝塚記念(G1)2着後、腱の損傷が認められ電撃引退となった15年の皐月賞(G1)・ダービー(G1)二冠馬ドゥラメンテ(牡5)。半年ぶりにたくさんの人に囲まれ興奮したのか、立ち上がって元気いっぱいな姿をアピールした。管理していた堀宣行調教師がマイクを握り「自分の調教師人生の中で最高に特別な馬。1歳秋、初めて見た時の圧倒的なオーラを忘れることができず、毎年300頭以上の1歳馬を見て歩いていますが、これ以上の馬に出会うことが出来ず困っています。あの時の衝撃を、もう一度経験したい。ドゥラメンテの子供で果たせたらと思います」と力強く話した。種付料は受胎条件の400万円に設定されているが、すでに満口となっている。
続いてはマイル~中距離G1 6勝、ラストランとなった香港カップ(G1)で最高のパフォーマンスを見せスタッドインしたモーリス(牡6)が登場。ドゥラメンテと並んで厩舎の二枚看板だった同馬を同時に送り出した堀調教師は「モーリスのストロングポイントは世界中のホースマンたちが驚きの声をあげたこの圧倒的な馬体です。競走馬として伸び代を残した状態での引退でしたが、距離は2400mまで伸ばしても結果が出せるんじゃないかという手応えがありました。それは、モーリスの子供たちが証明してくれるだろうと期待しています」とエールを送った。こちらも400万円(受胎条件)で早々に満口となった。
モーリスと同世代で共にマイル路線を戦ってきたミッキーアイル(牡6)も急遽種牡馬入りが決定し、今日のスタリオンパレードに間に合った。駆けつけた音無秀孝調教師が挨拶に立ち「2歳の秋から一線級で走り続け、マイルからスプリントまで見事にこなしたスピードのある馬です。急に決まりましたのでまだ走れるような体をしておりますが、生産者の皆様、よろしくお願いします」と管理馬の新天地での活躍を後押しした。種付料は150万円(受胎条件)となっている。
新入厩馬は初年度産駒のキョウヘイがシンザン記念(G3)を制し、更なる飛躍が期待されるリーチザクラウン(牡11)。環境は変わったが種牡馬となって5年目で展示会も慣れたもの。種付料は受胎条件80万円にアップし、先日種牡馬引退が発表された父スペシャルウィークも周回したこのパレードリンクで堂々とした振る舞いを見せていた。
ニューフェイスの紹介が終わると来年産駒がデビューするジャスタウェイ(牡8)、今年いよいよ産駒デビューを迎えるオルフェーヴル(牡9)、エイシンフラッシュ(牡10)、ロードカナロア(牡9)、ノヴェリスト(牡8)といった何れ劣らぬ人気種牡馬が次々に登場。
リーディングサイアーランキングで上位を占める馬たちを擁する同スタリオンだけに紹介したい馬ばかりだが、主だったところでは初年度269頭に種付けし、今年初産駒が産声をあげているキズナ(牡7)が受胎条件250万円で満口、昨年のファーストシーズンサイアーランキング1位に輝いたルーラーシップ(牡10)も受胎条件400万円で満口となっており、今年も忙しいシーズンになりそうだ。
後半は安定した子出しで不動の人気を誇るベテラン勢がズラリ。後継種牡馬に恵まれ、自身のサイアーラインを確立しつつあるゴールドアリュール(牡18)、ダイワメジャー(牡16)、ハーツクライ(牡16)、キングカメハメハ(牡16)は日本の競馬を牽引する同級生トリオ。5年連続リーディングサイアーに君臨するディープインパクト(牡15)が大トリを飾り、1時間に渡る豪華共演は幕を閉じた。
この後は、13日に静内地区3場(JBBA日本軽種馬協会・静内種馬場、アロースタッド、レックススタッド)、14日は新冠地区2場(ビッグレッドファームスタリオン、優駿スタリオンステーション)、15日に日高町・ブリーダーズ・スタリオン・ステーション、20日浦河・イーストスタッドでの開催が予定されており、日高町のダーレー・ジャパン スタリオンコンプレックスでは、13日から15日までの3日間、オープンハウスという形で種牡馬展示が行われる。