ベルシャザールがブリーダーズ・スタリオン・ステーションに移動
2013年のJRA賞最優秀ダート馬で、15年シーズンから社台スタリオンステーションで種牡馬生活を送っていたベルシャザールが12月2日、日高町のブリーダーズ・スタリオン・ステーションに移動した。17年シーズンは、ブリーダーズ・スタリオン・ステーションで種牡馬生活を送る。
同馬は、父キングカメハメハ、母マルカキャンディ(母の父サンデーサイレンス)。08年に千歳市の社台ファームで産声を上げており、現役時代の通算成績は18戦6勝(海外1戦0勝含む)。
2歳秋に京都競馬場芝1800m戦でデビュー勝ち。同期にはオルフェーヴルやロードカナロア、ホエールキャプチャらがいる世代で、2歳時はホープフルSなど3戦2勝。スプリングS(G2)ではオルフェーヴルと4分の3差2着と健闘し、ダービー(G1)3着など世代トップレベルの能力を示した。その後、喘鳴症や骨折などのアクシデントで長期休養を余儀なくされたが、復活。5歳秋には武蔵野S(G3)、ジャパンカップダート(G1)を連勝して同年の最優秀ダート馬に選出された。
翌年はフェブラリーS(G1)3着のちドバイ遠征を敢行。帰国後に右後肢浅趾屈筋腱の変位の症状が確認。競走能力喪失と診断が下されて、現役引退が決まった。獲得賞金は3億5,113万9,000円(付加賞含む)。
現役時代から500kgを優に超える雄大な馬格に加えて、ダービー(G1)3着の最優秀ダート馬というオールマイティな競走能力が評価されて初年度から163頭の繁殖牝馬を集める人気種牡馬となり、2年目シーズンも145頭に配合。社台スタリオンステーションでも指折りの人気種牡馬となっていた。
馬運車から降りた同馬は、到着時611kgの馬体で迫力満点の歩様を披露。力強い足さばきに出迎えたスタッフ、事務局は目を細めていた。
坂本場長は「種牡馬としての実績があるので、万全の体調でシーズンを迎えることだけを考えたい。日高の方々が多く配合しているように根強い人気がある馬。おそらく、忙しいシーズンになると思いますが、気を引き締めて乗り切りたい」と張り切っている。