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北海道2歳優駿(Jpn3)はエピカリスが大差勝ち

  • 2016年11月08日
  • 最後の直線、後続を大きく引き離した
    最後の直線、後続を大きく引き離した
  • 終始余裕の圧勝劇だった
    終始余裕の圧勝劇だった
  • 2歳にして風格のある馬体
    2歳にして風格のある馬体
  • 喜びに包まれた口取り写真
    喜びに包まれた口取り写真
  • 表彰式の様子
    表彰式の様子

 ホッカイドウ競馬2歳重賞の最高峰でもある交流重賞、道新スポーツ杯・第43回北海道2歳優駿(Jpn3)が11月1日、門別競馬場ダート1800mで行われた。

 JRA所属のトミケンカリムが出走を取り消し、今年のメンバーはJRA所属馬3頭、道営所属馬10頭の13頭。1番人気はJRAから挑んで来たエピカリス。新馬、プラタナス賞をそれぞれ6馬身差、7馬身差の圧勝で制しているゴールドアリュール産駒で、鞍上はJRAリーディング2位のC.ルメール騎手とくれば人気にならないはずもなかった。ブリーダーズゴールドジュニアC、川崎競馬に遠征して鎌倉記念を優勝したホッカイドウ競馬のストーンリバーが堂々の2番人気に推され、カジノドライヴ産駒でJRA所属のビービーガウディが3番人気。サンライズCを制したヒガシウィルウィンが4番人気と、迎え撃つホッカイドウ競馬勢もトップレベルの馬が揃った。

 スタンド前からの発走。ナイター経験がなく、更に2歳馬となれば環境の違いに戸惑い後手を踏むことが多いが、人気のエピカリスはスタート良く飛び出し外からスッとハナを奪って行った。内につけてマークするゴーリキ、その外にスーパーステション、紅一点、JRAのララベスラーナとソッサスブレイが続き、その直後にストーンリバーという態勢で向こう正面へ。気分良く飛ばしていくエピカリスに、後続が遅れを取りはじめたのは3コーナー手前。ムチを入れて追いかけていく他馬を尻目に、C.ルメール騎手の手綱は全く動かない。直線に入り手綱を扱くとあっという間に差は広がり、残り100mで後ろを振り返り、最後は流す余裕を見せながら大差で圧勝した。勝ち時計は1:54:6(曇・稍重)2着はヒガシウィルウィン、1馬身1/2差の3着はスウィフトハートが入り、サンライズCの1、2着馬が意地を見せた。

 これで3戦3勝、すべて手綱を握り、彼のポテンシャルを高く評価するC.ルメール騎手は「初めての重賞挑戦でしたが、スタートが良かったのでハナを取りました。先頭に立ってからはリラックスして走ってくれましたし、4コーナーでペースを上げ、直線に入ってからの反応はとても力強かったです。この先JRAの重賞も勝てると思いますし、楽しみな馬です」と笑顔で応えていた。

 エピカリスは父ゴールドアリュール、母スターペスミツコ、母の父カーネギーという血統の2歳牡馬。浦河町の鎌田正嗣さんの生産馬で、セレクトセール・当歳セクションで2808万円(税込)で落札された。半兄に七夕賞(G3)など中距離重賞2勝のメイショウナルト。近親に新潟記念(G3)を制したアデイインザライフやファンタジーS(G3)2着のラッシュライフなど、多くの活躍馬を送り出している牝系を持つ。競馬場に応援に来ていた鎌田正嗣さんは「すごく落ち着いていて馬はよく見えましたが、こんなに強いとは…ただただ驚いています。育成牧場、厩舎の皆さんのお陰ですね」と目を丸くしていた。