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IBA青年部グループが第3回研修会開催

  • 2016年10月27日
  • 胆振軽種馬農協青年部の第3回グループ研修
    胆振軽種馬農協青年部の第3回グループ研修
  • 講師を務めた三枝俊哉酪農学園大学教授
    講師を務めた三枝俊哉酪農学園大学教授
  • 牧場内の火山放出物未熟土を視察実習
    牧場内の火山放出物未熟土を視察実習
  • 断面を触って確認する研修会出席者
    断面を触って確認する研修会出席者

 10月26日、胆振軽種馬農業協同組合青年部グループは、安平町早来にある早来町民センターとゼットステーブルにおいて、第3回研修会を開催した。

 この研修会は日本軽種馬協会による平成28年度軽種馬経営高度化指導研修事業-グループ研修の一環。少人数のグループを形成して、ひとつのテーマについて継続的に研修し、専門的な知識や技術を習得することを目的としている。

 胆振の青年部グループでは今年、「サラブレッドの栄養管理について」をテーマに、6月の第1回は「馬の栄養管理の基本的な考え方」、「配合飼料の種類と使い方」、「各ステージにおける飼養管理(繁殖牝馬の飼養管理)」について、8月の第2回は「各ステージにおける飼養管理(若馬の飼養管理)」、「モデル牧場の取り組み(紹介)」、「ボディコンディションスコアの見方」について開催。第3回の今回は、三枝俊哉酪農学園大学教授・農学博士を講師に、獣医師でファームコンサルタントの三浦久延氏をアドバイザーに迎え、「軽種馬用放牧地・採草地の維持管理について」がテーマになった。

 この日は青年部員や牧場スタッフなど約40名が出席。グループを代表して上水厚胆振軽種馬農業協同組合青年部長は「本日はお忙しいなか、お集まりいただきありがとうございます。また、講師の三枝教授、アドバイザーの三浦先生におかれましては、研修会に足を運んでいただき感謝申し上げます。今日は大学から先生がいらしているので、学生時代を思い出し、初心に帰って勉強したいと思います」とあいさつした。

 講師の三枝教授は埼玉県出身。1983年東京農工大学卒業後、北海道立根釧農業試験場、農林水産省北海道農業試験場、道総研根釧農業試験場などを経て、2014年から酪農学園大学准教授、2015年からは教授として最前線で教鞭をとっている。日本土壌肥科学会、日本草地学会、ペドロジー学会、土壌物理学会、北海道畜産草地学会、北海バイオガス研究会などに所属し、1987年、2003年、2007年には北海道草地研究会賞、1995年には北海道畜産学会賞、2005年には北農賞、2008年には優秀畜産技術者特別賞、2016年には「寒地型放牧草地の養分循環に基づく持続的維持管理に関する研究」で、権威ある日本草地学会賞(斉藤賞)を受賞している。

 三枝氏は「ケンタッキーブルーグラス草地の造成と維持管理」、「火山灰土壌に立地した草地の特徴と施肥管理」をテーマに講義した後、ゼットステーブルへ場所を移し、場内にある土壌断面と放牧地で実習。ケンタッキーブルーグラスの特徴を説明し、フロストシーディングを行ううえでのポイント、除草剤以外でケンタッキーブルーグラスの割合を増やす方法などをアドバイスした。