馬産地ニュース

「北海道馬産地見学ガイドツアー2016秋」開催

  • 2016年10月14日
  • 初日、ブリーダーズ・スタリオン・ステーションにて、ブラックタイドを見学
    初日、ブリーダーズ・スタリオン・ステーションにて、ブラックタイドを見学
  • 一般非公開の優駿SSで見学
    一般非公開の優駿SSで見学
  • ツアー初訪問となるハシモトファームにて、マジンプロスパーを見学
    ツアー初訪問となるハシモトファームにて、マジンプロスパーを見学
  • 下河辺牧場で、桜の女王アユサンと対面
    下河辺牧場で、桜の女王アユサンと対面
  • ビッグレッドFにて、ゴールドシップと記念撮影
    ビッグレッドFにて、ゴールドシップと記念撮影

 9月15日~17日の3日間、「北海道馬産地見学ガイドツアー」が行われ、40人の参加者が馬産地をめぐった。

 「競走馬のふるさと案内所」事業をしている公益社団法人日本軽種馬協会と日高軽種馬農業協同組合、胆振軽種馬農業協同組合が企画・監修するツアーで、2009年から毎年秋に実施している。ツアーでは主に北海道馬産地に構える種馬場や生産・育成牧場をめぐり、種牡馬や繁殖牝馬、牧場施設を見学する。とりわけ一般非公開馬の特別展示や、解説付きで間近に馬を見学できることが人気を呼び、今年は過去最多の応募者数があった。

今年のツアーの行き先は16か所の牧場で、追分ファームから始まり、初日はダーレー・ジャパンファーム、ダーレー・ジャパン スタリオンコンプレックス、ブリーダーズ・スタリオン・ステーション、下河辺牧場の5か所。終日晴天に恵まれ、夜は門別競馬場に寄ってジンギスカンを食べながら、グランシャリオナイター観戦となった。

 2日目は朝方雨に見舞われたものの、ほどなく回復して参加者一団は安堵。ツアーでは初訪問となる名門・藤原牧場、フジワラファームを皮切りに、新ひだか町静内のレックススタッド、アロースタッド、続いて新冠町のハシモトファームへ。新冠温泉・ホテルヒルズで昼食後、午後はビッグレッドファーム、優駿スタリオンステーションで馬を見学。夕方、バスは胆振へと移動し、全国でも人気のお湯どころ・登別温泉で宿泊となった。

 3日目はレイクヴィラファーム(旧メジロ牧場)、ノーザンホースパーク、ノーザンファームとめぐり、今年も社台スタリオンステーションで締めくくりとなった。1、2日目よりも移動時間を要すため、訪問牧場はやや少数となったが、車中では馬産地に関する質問タイムで盛り上がった。

 展示・見学馬は優に100頭を超え、種牡馬ではリーディングサイアー・ディープインパクトをはじめ、90年代後半を彩ったグラスワンダーやスペシャルウィーク、近年の名馬オルフェーヴル、キズナ、ゴールドシップ、種牡馬入りしたばかりのペルーサらを見学した。繁殖牝馬では歴代桜花賞馬のアユサンやレジネッタ、オークス馬ダイワエルシエーロやメジロドーベル、初登場のサマリーズらと対面。将来有望なディープインパクト産駒の当歳馬や、後期育成を控えた1歳馬も複数見学した。また、見学の一方で、ステイゴールドやメジロライアンらのお墓に立ち寄り、手をあわせる参加者の姿もあった。

 今回初めてツアー運営の大役を担った、競走馬のふるさと日高案内所の梶川豊史所長は、「ツアーにご応募いただいた皆さまに大変感謝しています。抽選の結果、残念ながら当選に至らなかった皆さまには、申し訳ない思いです。この夏の馬産地は天候不順で、台風の被害も受けた中で、快くツアーにご協力いただいた牧場の皆さまにも、深く感謝しています。今回のツアーでは、馬産地にいる馬、牧場を幅広く、様々にご覧いただければという思いで内容を練りました。参加者の皆さまにとって、その中で一頭でも心に残る馬や牧場の景色があり、ますます馬を好きになるような発見があれば幸いです。今回の参加者アンケートも生かし、競走馬のふるさと案内所らしいツアーを、今後も展開していきたいと思います」と、振り返っていた。