札幌市で四人の写真展「サラブレッドに魅せられて」開催
8月26日から31日までの6日間、札幌市中央区にある富士フィルムフォトサロン札幌において、四人の写真展「サラブレッドに魅せられて」が開催された。
写真展を開いたのは、人間が作り出した最高傑作と言われる走る芸術品のサラブレッド(競走馬)に魅せられて、サラブレッドを撮り続けている、岡田修平・坂口誠司・内藤律子・村田利之という4人の写真家。2014年、2015年に、東京と大阪にて写真家8人が集まってグループ展を開催したなかから有志4人が集まり、日本最大の馬産地である北海道にて初めての開催となった。
岡田氏は大阪府出身。高校在学中に写真家の川本武司氏に師事し、卒業と同時にJRA関西広報カメラマンとして撮影を開始。同時に大阪芸術大学写真学科に進学し、卒業後フリーカメラマンとして活動を始めた。現在は競馬をメインに雑誌、ポスター、カレンダー、DVDなどに作品を発表するほか、海外のビッグレースの撮影にも積極的に参加。今回の写真展では「KEIBA」をテーマに、世界の競馬、四季、風が感じられる、見逃してしまいそうな「一瞬」を切り取った作品を並べた。
北海道出身の坂口氏は、JRA発行の月刊誌「優駿」のメジロラモーヌ繁殖ルポをきっかけに、種牡馬、繁殖牝馬、とねっこ、牧場風景などの撮影をスタート。現在も「優駿」には、牧場写真やレース写真などを多数提供している。今回の写真展では地元・北海道の開催ということもあり、東京・大阪で展示した作品のほか、撮り下ろしの新作も発表。テーマは「英雄たちの横顔」とし、ディープインパクトやステイゴールド、キズナ、エピファネイアなど10頭の種牡馬の写真を展示した。
埼玉県出身の内藤氏は女流写真家の第一人者、故・今井壽恵氏に師事。1979年にフリーになり、1990年に初写真集「愛しのサラブレッド」でJRA馬事文化賞を受賞している。1997年に浦河町へ移住。毎年、全国各地で精力的に個展を開催している。今回は「日高・身近な光景」をテーマに20作品を発表した。
村田氏は埼玉県出身。1990年から競馬の写真を撮り始め、1998年にはバブルガムフェロー写真集を発表。現在は雑誌、書籍などに写真を掲載している。今回は「とてつもない日々」をテーマに、アスコット競馬場で撮影した作品を年代ごとに並べた。
期間中には、競馬ファンや馬主、調教師、牧場生産者、写真愛好家、観光客など1000人以上が来場し、それぞれの写真家が捉えたそれぞれのサラブレッドの作品を楽しんだ。
今回の4人の写真家を含めた8人の写真家による写真展、GateJ.Presents「第3回 輝 サラブレッド2016」は、今年も東京と大阪で開催決定。東京展は11月11日~17日に、東京都港区赤坂の富士フィルムフォトサロン東京で、大阪展は12月2日~8日に、大阪府大阪市中央区本町の富士フィルムフォトサロン大阪で開催される。