JRA日本中央競馬会がサマーセール購買馬を日高育成牧場に引き付け
8月29日と9月1日、JRA日本中央競馬会は北海道サマーセールで購買した1歳馬43頭を、浦河町西舎にある日高育成牧場へ移動させた。
JRAは新ひだか町静内にある北海道市場にて、8月22日から8月26日にかけて開催された北海道市場のサマーセールにおいて、牡31頭、牝24頭の合計55頭を総額353,484,000円(税込、以下同)で購買。このうちJRA宮崎育成牧場に入厩する12頭を除く43頭(牡25頭、牝18頭)を、日高育成牧場で受け入れることになった。
受け入れは2日に分けて行われ、8月29日は午前と午後に牡馬25頭、9月1日は午前中に8頭、午後には10頭の牝馬を入厩させた。各飼養先から運ばれてきた43頭は、入厩するとJRA職員によるマイクロチップ検査、馬体重測定、採血、メディカルチェック、歩様チェックなどが行われてから、広大な放牧地に放牧された。今後はJRA育成馬として育成調教され、来年のブリーズアップセールへ上場される。
43頭の入厩に立ち会った平賀敦場長は「本日はお忙しい中、馬の引き付けにお越しいただきありがとうございました。先日のサマーセールは台風の直撃を受け大変悪い条件でしたが、総売上額は40億円を超え、売却率も2%ほどのダウンで済みました。1頭あたりの平均も500万円ほどとなり、盛況なせりだったと思います。JRAとしては55頭を購買しました。改めて馬を見ましたが、素晴らしい馬を買えたと満足しているところです。入厩した馬は9月初旬から馴致を始め、来年のブリーズアップセールを目指してトレーニングしていきます。すべての馬を上場できるようにしたいと思っています。また、トレーニング過程の研究成果やデータなどは講習会等で発表していきます。来年4月には恒例の展示会も開催いたしますので、成長した姿を見にきてください」とあいさつした。
昨年の1歳市場で購買して今年の2歳トレーニングセールで売却した日高育成牧場のJRA育成馬は57頭。8月28日終了時点で、すでに42頭がデビューし、78回の出走で6勝、2着7回、3着7回という成績を残している。9月3日に札幌競馬場で行われる札幌2歳ステークス(G3)にはフラワープレミアが、4日に小倉競馬場で行われる小倉2歳ステークス(G3)にはシゲルベンガルトラが出走予定。平賀敦場長は「あまり印は重くないですけど良い成績を収めて、今後の起爆剤になってほしい」と好走を願っている。