胆振軽種馬農協青年部が牧場視察研修
6月29日、胆振地区の牧場後継者や従業員を中心に組織される胆振軽種馬農協青年部(上水厚部長)は、青年部事業の一環として、日本を代表するトップブリーダーのひとつ、社台グループにおいて牧場視察研修を行った。
この研修は今年で10年目。この日は7月11日、12日の2日間に渡り、苫小牧市美沢にあるノーザンホースパーク特設会場において、一般社団法人日本競走馬協会が開催するセレクトセール2016に上場する、社台グループの1歳馬と当歳馬を視察した。
研修には上水部長をはじめとした青年部員や牧場従業員など約50名が参加。午前9時前に安平町早来源武のノーザンファーム早来事務所前の駐車場に集まった一行に対し、上水部長は「本日はお忙しい中、また、朝早くから多くの方にご参加いただき感謝申し上げます。本日は社台グループ様のご協力により、セレクトセールに上場する1歳馬と当歳馬を視察します。有意義な研修になるよう祈念します」と挨拶した。
研修では最初にノーザンファーム早来にいるセレクトセール上場予定の当歳馬19頭を見学。続いて、安平町早来富岡の早来ファーム繋養の1歳馬、同じく安平町早来富岡のノーザンファームYearling繋養の1歳馬を視察。昼食を挟んで午後からは、安平町追分向陽の追分ファームから上場する1歳馬と当歳馬、千歳市東丘の社台ファームの1歳馬と当歳馬を駆け足で見学した。
参加者は、有名種牡馬産駒の特徴、せりに向けての馬づくり、ハンドラーの馬の引き方、引き手の使い方、馬の見せ方、厩舎周辺の環境整備など、各々がテーマを持って視察。限られた時間のなかで何かを得ようと、次々と展示される馬や引き手の動作に熱い視線を送った。各研修先の牧場では、ディスカッションも行われ、せり上場馬の放牧時間や飼料の量、引き運動のやり方などについて、熱心に質問する姿も見受けられた。
すべての視察を終えた後、青年部の吉田正志副部長は「研修先の各牧場の皆さんにおかれましては、お忙しいところ、たくさんの馬を見せていただきありがとうございました。馬の見せ方や引き方、営業の仕方など、たいへんに勉強になりましたし、何より素晴らしい馬をたくさん見ることができて、本当に楽しい一日でした。今日学んだことをそれぞれの牧場に持ち帰って、今後のせりに役立てていただきたいと思います」と振り返った。