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メジロライアンの葬儀・納骨式が営まれる

  • 2016年06月21日
  • 墓前に設えた祭壇
    墓前に設えた祭壇
  • 関係者、ファン約40人がお別れを告げた
    関係者、ファン約40人がお別れを告げた
  • 祈りを捧げる奥平真治元調教師
    祈りを捧げる奥平真治元調教師
  • 種牡馬時代の繋養先、アロースタッド関係者も駆けつけた
    種牡馬時代の繋養先、アロースタッド関係者も駆けつけた
  • 自身が建立した墓碑を前に思いを語る横山典弘騎手
    自身が建立した墓碑を前に思いを語る横山典弘騎手


 3月17日に老衰のため29歳で死亡したメジロライアンの葬儀・納骨式が、20日、洞爺湖町のレイクヴィラファームで営まれた。

 記録的な大雨となったこの日、式開始の午後3時には小雨に変わり、現役時代の主戦ジョッキー横山典弘騎手、管理した奥平真治元調教師、小島浩三厩務員、種牡馬時代繋養していたアロースタッド・株式会社ジェイエスで当時代表を務めていた矢野秀春氏をはじめとする関係者、道内外から駆けつけたファンなど約40人が参列した。

 91年の宝塚記念(G1)を制し、引退後も函館競馬場でのお披露目の際騎乗するなど、長きに渡りパートナーとして同馬に強い思いを持つ横山典弘騎手は「晴れてくれればいいなと思いましたけど、ライアンは重馬場がすごく得意な馬だったので、こんな雨の日になったんじゃないかな。今の僕が騎手でいられるのはライアンがいたからこそ。現役を引退しても、これだけのファンのいる馬に携われたこと、誇りに思い、感謝したいです」と、自身が建立した墓碑を前に、時折声を詰まらせながらお別れの言葉に変えた。

 管理していた奥平真治元調教師は「これだけ立派な葬儀と納骨式ができたことは、本当にみなさんのおかげと感謝しています。ライアンにはいい思いをさせてもらいましたし、ノリもこの馬で男になりました。厩舎も、何十年もこの馬に助けられた気がします」と振り返り、担当していた小島浩三厩務員は「この馬で厩務員として一人前の男にしてもらいました。いろんなことがありましたけど、こうやってファンの方が訪れてくれるということ、誇りに思います」とそれぞれライアンに対する思いを語った。

 最後に、同ファームの岩崎伸道代表は「ライアンはきっと、いま、現役に戻った気持ちになって喜んでいるんじゃないかと思います。寒い冬も無事に乗り越えて、このままいけばシンザンの長寿記録を抜けるんじゃないかな、と話していたところでした。こんなことになるとは思いも寄りませんでしたが、亡くなり方もライアンらしい、大往生だったと思います。ライアンに成り代わって、改めてみなさまにお礼申し上げます。これからはライアンの血が入った繁殖牝馬を大事にして、永遠に語り継がれるような馬をターフに送り出すことが我々の使命だと思っています」と決意を新たにした。

 メジロライアンの墓碑は、旧メジロ牧場からの活躍馬たちと同じ場所に新たに建立され、先に旅立ったメジロパーマー、メジロマックイーンら僚馬と共に生まれ故郷で眠りに着いた。