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ゲシュタルトがにいかっぷホロシリ乗馬クラブへ

  • 2016年06月06日
  • 故郷・新冠町に帰ってきたゲシュタルト
    故郷・新冠町に帰ってきたゲシュタルト
  • にいかっぷホロシリ乗馬クラブの皆さん
    にいかっぷホロシリ乗馬クラブの皆さん
  • 今後は乗用馬としての訓練に励む
    今後は乗用馬としての訓練に励む
  • 新しい環境にも慣れてきている
    新しい環境にも慣れてきている
  • にいかっぷホロシリ乗馬クラブは昭和60年創設、平成27年は約4,400人が利用
    にいかっぷホロシリ乗馬クラブは昭和60年創設、平成27年は約4,400人が利用

 2010年の京都新聞杯(G2)の勝ち馬ゲシュタルト(9歳)が競走生活を引退し、乗用馬となるため、新冠町のにいかっぷホロシリ乗馬クラブに移動した。

 ゲシュタルトは父マンハッタンカフェ、母エンドレスウェルズ、母の父エンドスウィープという血統。現役時代は畑佐博氏所有、栗東・長浜博之厩舎所属としてデビューし、3歳春に京都新聞杯(G2)を優勝。牡馬クラシック3冠はすべて出走し、敗れはしたものの、それぞれ勝ち馬から0.5秒差、0.3秒差、0.6秒差の僅差で上位に迫り、特に、歴代でハイレベルと言われている日本ダービー(G1)では、エイシンフラッシュ、ローズキングダム、ヴィクトワールピサに次ぐ4着に健闘した。古馬となって白星に遠ざかったが、幾度か重賞で2、3着に入り、芝中距離重賞の常連的存在だった。8歳夏の小倉記念(G3)を最後にJRA登録抹消し、その後は地方競馬・名古屋の竹下直人厩舎に移籍し、2戦1勝の成績を残したところで引退となった。

 余生を送る場所となったにいかっぷホロシリ乗馬クラブには4月下旬に入厩し、乗用馬となるため去勢を済ませている。現在は同クラブ在厩のクーリンガー、ナリタセンチュリー、メイショウトウコンといった元重賞馬と一緒に厩舎に入り、日に日に環境に慣れつつある。同クラブの加藤結業務部長は、「到着後も体調は良く、リラックスしていますね。日本ダービー(G1)に出走したほどの馬ですし、重賞ウイナーらしくパワーを感じさせます。これから乗用馬としての調教を積み、順調ならば秋以降、お客様を乗せてトレッキングや体験乗馬ができるようになるでしょう。年齢的にまだ若く、気性も大人しいので、新冠乗馬スポーツ少年団での起用も視野に入れていきたいです」と、話している。

 同クラブは、全国から来る観光客の利用のほか、「ジョッキーベイビーズ」の舞台を夢見る幼い子たちや、少年少女が乗馬技術を得るために汗を流している。最近では、2014長崎国体馬術競技の優勝選手や、ゲシュタルトの故郷・細川農場からレッスンに通い、昨年JRA騎手としてデビューした三津谷隼人騎手が巣立っている。