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ヒダカソウカップは4歳牝馬のジュエルクイーンが快勝

  • 2016年05月31日
  • 4歳牝馬のジュエルクイーンが制し、世代交代をアピールした
    4歳牝馬のジュエルクイーンが制し、世代交代をアピールした
  • 父キンシャサノキセキの初年度産駒でもある
    父キンシャサノキセキの初年度産駒でもある
  • 伊藤千尋騎手は念願の重賞初勝利
    伊藤千尋騎手は念願の重賞初勝利
  • 喜びに包まれる関係者のみなさん
    喜びに包まれる関係者のみなさん

 ホッカイドウ競馬では5月24日、牝馬による重賞レースAIR DO賞第2回ヒダカソウカップ(H3)【マジェスティックウォリアー賞】が門別競馬場内回り1600mで行われた。

 8月のブリーダーズゴールドカップ(Jpn3)を目指す3歳から6歳まで12頭の牝馬たちによって争われ、昨年グランダム・ジャパン2015古馬シーズン女王に輝いたサンバビーンが文句なしの1番人気に支持された。2番人気は2歳時にラブミーチャン記念(SP1) 、3歳時に若草賞(SP1)など東海重賞を席巻してきたジュエルクイーン。3番人気は2年前、世代最初の勝ち馬となり、南関東で4勝をあげてホッカイドウ競馬に戻ってきたフィーリンググーと、いずれも実績上位の馬たちが揃った。

 レースは、最内からサンバビーンが気合をつけられ先頭に立つと、直後にジュエルクイーン、クライリング、タイムビヨンド、ステファニーランらが続く。大勢は変わらぬまま向こう正面を過ぎ、このままサンバビーンの逃げ切り勝ちかと思われたが、3コーナーを回るとジュエルクイーンが進出を開始。直線に入るときにはジュエルクイーンが先頭に立ち、3番手をキープしていたタイムビヨンドも一緒に上がっていく。先頭を走るジュエルクイーンとタイムビヨンドの差は縮まらず、勝ち時計1:43:0(良)でホッカイドウ競馬重賞初勝利となった。3着には9番人気のリノワールが入り、サンバビーンは5着に終わった。

 ジュエルクイーンに騎乗した伊藤千尋騎手は、これが重賞初勝利。表彰式でのインタビューで「乗せてくださった先生、関係者の皆様に感謝の気持ちでいっぱいです」と声を詰まらせるシーンもあった。今日の展開については「サンバビーンをマークしながら、且つあまり外を回らせないようにと指示がありました。思ったより楽に2番手に付けられたのは良かったのですが、早目に先頭に立ちすぎて、気を抜いてしまったのが誤算でしたね。直線が短くて良かった、馬の力に助けられました」と清々しい笑顔で応えた。

 管理する田中正二調教師は「馬の状態は良かったけど、相手のいることだからやってみないとわからないからね。今日はうまく乗ってくれたよ」と愛弟子の初重賞勝利に目尻を下げた。

 ジュエルクイーンは父キンシャサノキセキ、母プラチナローズ、母の父クロフネという血統の4歳牝馬。新ひだか町三石に位置する明治牧場のオーナーブリーディングホース。ホッカイドウ競馬デビューから3戦目のアタックチャレンジ競走で勝ち上がると、エーデルワイス賞(Jpn3)2着などの戦績を残し愛知の川西毅厩舎へ移籍。移籍後は東海牝馬重賞2勝をあげ、昨年の同レースでホッカイドウ競馬に復帰、ルージュロワイヤルのクビ差2着に敗れていた。