BTC育成調教技術者養成研修第33期生修了式
4月15日、北海道浦河町の(公財)軽種馬育成調教センターが行う育成調教技術者養成研修の第33期生修了式が同センター軽種馬診療所2階で行われた。
この研修制度は、世界に通用する強い馬づくりに必要な馬に関する体系的な技術・知識を習得させることを目的とした1年間の研修制度。 前半の6か月間で育成調教技術者としての基礎的な知識・技術の習得を目標とし、後半の6か月間では若馬の初期馴致や初期調教などを学ぶカリキュラムが組み立てられている。
過去、同研修修了生たちの就職率は100%。今年も修了生全員が北海道内外の牧場への就職を決めており、馬産地における同研修制度の期待と信頼の高さがうかがえる。
今回、修了式を迎えたのは19歳から24歳までの17人(男性15人、女性2人)。修了式前に同研修施設800mダート調教馬場で行われた実技査閲では、愛馬をキャンターやギャロップで走らせて、集まった父兄らに1年間の研修成果を披露した。
修了式では、大平俊明BTC軽種馬育成調教センター理事長が、生徒一人一人に修了証書と実技査閲で使用した名前入りのゼッケンと記念のDVDなどを手渡し労った。「1年前の今頃は、まだ幼さを多く残すみなさんでしたが、日々上達していく姿はとても心強く思っていました。今日、ここに修了式を迎えられたことをお祝い申し上げます。ここで学んだことは完成形ではありません。実社会でさまざまなことを学びながら真のホースマンになってください」と祝辞を述べた。
また、来賓として出席した日高振興局山口修二局長は「日高育成牧場の育成馬展示会では多くの見学者の前で堂々と騎乗する姿を見せていただきました。今日の騎乗供覧も昨年の入講からわずか1年という短い期間の練習成果とは思えないほど力強さを感じました。この研修で学んだ知識や技術はもちろんですが、1年間という時間で苦楽をともにした友人や指導教官の方々は何物にも代えがたい財産となると思います。頑張ってください」と励ました。
最後は山崎ステーブルへの就職が決まっている小竹将貴さんが「この1年間で大きく成長させていただきましたが、修了が最大の目標ではありません。馬にも、人にも認められるようなホースマンになりたいと思います」と謝辞を述べた。
修了式終了後は、修了式に参加した関係者や父兄らを交えた「昼食会」が開催され、その席上で騎乗技術最優秀賞や厩舎作業最優秀賞、学科最優秀賞などの発表があり、該当者らが表彰された。