JRA日高育成牧場で育成馬展示会
4月11日、浦河町西舎にあるJRA日本中央競馬会日高育成牧場(平賀敦場長)は、平成28年度育成馬展示会を開催した。
JRAでは、わが国の「強い馬づくり」に役立てるため、1歳馬市場で購買した馬とJRA日高育成牧場で生産した“JRAホームブレッド”を育成・調教し、様々な技術開発を行っている。これらの馬は“JRA育成馬”と呼ばれる。JRA育成馬の購買については、北海道市場など全国の1歳馬市場に、専門知識や購買経験の豊かなJRA職員を派遣して、血統のチェックはもとより、馬格・健康状態など様々な点から調査を行い、購買している。JRA育成馬の購買は、せり市場の振興にも貢献している。昨年は全国の1歳市場において、74頭を平均購買価格約6,760,000円で購買した。
JRA育成馬は、JRAの2つの育成施設(日高育成牧場と宮崎育成牧場)で、専門の職員により育成・調教される。育成・調教においては、海外競馬先進国に職員を派遣するなどし、優れた育成調教法の導入を図り、よりよい育成を目指し技術の向上に努め、その成果を広く普及している。
日高育成牧場では、総敷地面積1,500haの雄大な北海道の自然のなかで、せり市場で購買した54頭とJRAホームブレッド5頭の合計59頭を育成。7月から8月に入厩後、昼夜放牧を行い、広大な放牧地での自発的な運動と青草の採取を通して、心身の発育を促した。9月上旬からは騎乗馴致を開始し、人が跨る本格的な騎乗調教に入った。冬期は主に800m屋内トラック馬場や1,000m屋内坂路馬場、4月上旬の融雪後は屋外1,600mダートトラック馬場で調教し、競走馬としての旅立ちに備えた。
JRA育成馬展示会は、日高育成牧場で育成・調教されたJRA育成馬の姿を、生産地をはじめとした関係者にお披露目する、いわば“育成馬の卒業式”。この日、お披露目された馬たちは、4月26日に千葉県船橋市の中山競馬場で開催されるJRAブリーズアップセールに上場し、売却された後は競走馬としてデビューする。
展示会には、JRAブリーズアップセールにおいて購買を予定している馬主のほか、調教師、生産者、市場関係者、地元浦河町の関係者などが来場。平賀場長は「本日は出産・種付けシーズンとお忙しいなか、また、遠方からも多くの方にご来場いただきありがとうございます。昨日はJRAホームブレッドが1頭勝ち上がり、今日の展示会に花を添えてくれました。本日の騎乗供覧では、当場の職員はもとより、BTCの研修生も参加します。彼らのハンドリング技術にもご注目ください。今日、展示する馬の現在のありのままの姿を見ていただき、26日のブリーズアップセールの参考にしてください」とあいさつした。
最初の比較展示では、56頭を5班に分けて比較展示。続いて50頭を4班に分けて騎乗供覧を行った。この日展示された56頭は4月18日に、中山競馬場に向け移動する。
「2016JRAブリーズアップセール~第12回JRA育成馬調教セール~」は、4月26日にJRA中山競馬場で開催。当日は馬主受付が午前8時15分から、騎乗供覧開始が午前9時、せり開始が午後1時となっている。せり前日の4月25日には「前日展示会」を開催する。セールに関する最新情報は下記のホームページで閲覧が可能だ。
●JRAホームページ内「JRA育成馬」サイト(http://www.jra.go.jp/training/)
●JRA育成馬日誌(ブログ)(http://blog.jra.jp/ikusei/)
●JBIS-Search内「2016JRAブリーズアップセール」サイト
(http://www.jbis.or.jp/seri/2016/12O1/sale/)