馬産地ニュース

義経神社で初午祭

  • 2016年02月08日
  • 馬上から今年の凶方・寅(とら)の方向(東北東)へ破魔矢を放つ清水哲朗さん
    馬上から今年の凶方・寅(とら)の方向(東北東)へ破魔矢を放つ清水哲朗さん
  • 幸運の矢を手にした3人。右から1番矢の後藤誠治さん、2番矢の関本義勝さん、3番矢の高山和士さん
    幸運の矢を手にした3人。右から1番矢の後藤誠治さん、2番矢の関本義勝さん、3番矢の高山和士さん
  • ツアー客や参列者には甘酒がふるまわれた
    ツアー客や参列者には甘酒がふるまわれた
  • 源義経公を祀る義経神社
    源義経公を祀る義経神社

 2月6日、平取町本町にある義経神社(三上智彦宮司)において初午祭が行われた。

 初午祭は昭和48年頃より斎行。御祭神の源義経公が騎馬武者であり馬を大事にし、平取の地が馬産地であり、初午の日に祈願すれば願いが叶うといわれることから始まったという。

 当日は神馬上に御分霊の弊を祀り、参列者とともに参進。続いて社殿内に弊を奉安、祈願者も入場して祭儀を行った。

 邪気を払う「矢刺しの神事」では、義経神社総代で70歳の古希を迎えた清水哲朗さんが行事者を務め、直垂姿で神馬に騎乗し、今年の歳破の方(凶方は寅の方・東北東)へ破魔矢を3本放ち、悪鬼を降伏した。

 放たれた破魔矢を拾った人には、今年1年幸運が訪れるということから、参列者は東北東の方で待ち構え、飛んできた破魔矢を懸命に取り合った。

 1本目の矢を手にした日高町富川西の西山牧場で勤務する後藤誠治さんは「西山牧場として矢を手にするのは久しぶりで、自分自身も矢を取ったのは3回目です。ここ最近牧場の成績もあまりよくなかったのですが、今年は期待馬もいますので、この矢の力を借りて少しでも良い成績を収めることができれば」と笑顔。2本目の矢も西山牧場勤務の関本義勝さんが手にし、「牧場で矢を取れたのはリーチザクラウンが種牡馬入りした年(2013年)以来。そのリーチザクラウンの初産駒が今年デビューするのも何かの縁ですね。産駒の活躍を期待したいです。牧場で2本も矢を取ったのだから今年は重賞を勝ちたい。それがG1だったら最高ですね」と声を弾ませた。最後の矢を掴み取った日高町豊郷にある豊郷牧場の高山和士社長は、「久しぶりに取りました。馬が順調に育ってくれることを願っています」とガッツポーズ。3人ともうれしそうに報道陣の取材に応じた。

 見事に大役を務め上げた清水さんは「馬関係者にとっては今日が始まりのようなもの。皆様と皆様の愛馬が無事に1年過ごしてほしいですね」と矢に込めた想いを語った。

 初午祭には地元・平取町の牧場関係者のほか、日高町や新冠町、新ひだか町、浦河町の牧場関係者、ホッカイドウ競馬の関係者などが参列。バスツアーも行われ境内は多くの人でにぎわった。