馬産地ニュース

BTC育成技術講習会開催

  • 2016年01月25日
  • 主催者を代表して挨拶するBTC高松勝憲場長
    主催者を代表して挨拶するBTC高松勝憲場長
  • 講師を務めた下村英次装蹄師(右)と諫山太朗装蹄師(左)
    講師を務めた下村英次装蹄師(右)と諫山太朗装蹄師(左)
  • 講習会前には軽種馬牧場管理ソフト「SUKOYAKA」の案内も行われた
    講習会前には軽種馬牧場管理ソフト「SUKOYAKA」の案内も行われた
  • 講義後には質問が相次いだ
    講義後には質問が相次いだ

 1月21日夜、公益財団法人軽種馬育成調教センター(BTC)は、浦河町西舎にあるBTC軽種馬診療所2階会議室において、BTC育成技術講習会を開催した。

 この講習会は、育成調教技術の改善・普及・向上を図るための情報を、牧場関係者へ提供するもの。日本中央競馬会(JRA)日高育成牧場が協力し、講師はJRA日高育成牧場専門役の下村英次装蹄師とJRA日高育成牧場業務課の諫山太朗装蹄師が務めた。

 講師の下村装蹄師は、京都府出身の48歳。昭和60年にJRAに入会し、美浦・栗東の両トレーニングセンター、競走馬総合研究所(総研)、馬事公苑、競馬学校などを経て、現在2回目の日高育成牧場勤務。その間、装蹄技術に磨きをかけ、平成24年に出場した第65回全国装蹄競技大会で優勝を経験している。装蹄師を志したきっかけは、将来は手に職を付けたいと思っていたときに、父の友人に装蹄師がいたことで、この道に足を踏み入れたという。

 もうひとりの講師、諫山装蹄師は福岡県出身の34歳。高校卒業後に栃木県宇都宮市にある装蹄教育センターの装蹄師認定講習会を受講。平成13年にJRAに入会し、美浦・栗東両トレセン、総研、馬事公苑、競馬学校を経て、現在は2度目の日高育成牧場勤務となる。全国装蹄競技大会には平成20年に初出場し、平成26年の第67回に優勝している。高校時代、マヤノトップガンのファンとなり、近所の乗馬クラブへ足を運んだときに装蹄師という仕事を知り、装蹄師を志したという。

 講習会には日高管内の牧場関係者やBTC育成調教技術者養成研修第33期生、大学生など約100名が出席。開催前には日本軽種馬協会が開発した軽種馬牧場管理ソフト「SUKOYAKA」の案内も行われた。

 主催者を代表して挨拶したBTCの高松勝憲場長は「馴致のほうも佳境に入り、皆様におかれましては、なにかとお忙しいとは思いますが、たくさんの方に集まっていただき感謝申し上げます。本日の講習会には、全国装蹄競技大会でチャンピオンに輝いたお二人に来ていただきました。このお二人の話を同時に聴けるのは、今の浦河のこの時期しかないと、昨年から計画し、今日やっとこの日を迎えられたことを嬉しく思っています。私自身もとても楽しみにしていました。今日のお二人の講演が、皆様の役に立つことを祈念しています」と呼びかけた。

 講習会では下村装蹄師が「蹄の構造と特長」をテーマに、諫山装蹄師が「肢勢と蹄病」をテーマに講義。ウマの蹄について基礎からわかりやすく説明した。それぞれテーマは違えど基本は同じで、蹄の管理は「早期発見・早期治療が重要」とまとめた。

 講演後には複数の出席者から質疑が相次ぎ、今後の愛馬の管理に役立てようとしていた。