馬産地ニュース

2016年ジェイエス冬季繁殖馬セールが開催

  • 2016年01月21日
  • 最高価格馬落札の瞬間
    最高価格馬落札の瞬間
  • あいさつするジェイエスの藤原社長
    あいさつするジェイエスの藤原社長
  • 最高価格のスウィートレイラニ
    最高価格のスウィートレイラニ
  • 高額2位のペイパーチェイン
    高額2位のペイパーチェイン
  • 比較展示は行われず、展示は馬房前で行われた
    比較展示は行われず、展示は馬房前で行われた

 シンザン記念(G3)優勝馬ロジクライの母ドリームモーメント、昨年のJBCレディスクラシック(Jpn1)とTCK女王盃(Jpn3)優勝馬ホワイトフーガの母マリーンウィナーなどの取引の場となった(株)ジェイエスの繁殖馬セールが北海道新ひだか町の日本軽種馬協会北海道市場で行われた。

 受胎馬、未供用馬含む空胎馬38頭が上場。当日は、快晴だったものの時折、強風が吹き込む条件の中、血の更新を目指す大勢の牧場主や馬主代理人などが会場に足を運んで活発な市場取引が展開された。

 結果は31頭(受胎馬13頭、空胎馬18頭)が売却。総額122,310,000円となり、冬季セールとしては2013年以来、1億円を超えるセールとなった。

 最高価格はディープインパクト産駒のスウィートレイラニ。未勝利、未供用の5歳牝馬で、京都牝馬S(G3)やCBC賞(G3)勝ちの現役馬ウリウリの全妹という血統。激しい競り合いとなり、(有)ビッグレッドファームが22,140,000円で落札した。

 高額2位は、欧州の名種牡馬ドバウィを父に持ち、おじにグランドロッジ(セントジェイムズパレスS(G1)、デューハーストS(G1)、名種牡馬)がいるペイパーチェイン。こちらは経産馬ながら、今回は空胎での上場。16,200,000円で増田和啓氏が落札している。

 高額2頭は空胎馬。受胎繁殖牝馬の最高価格はクロフネを受胎しているドリームローズ(11歳、父サクラバクシンオー)。母のビスクドールがトゥザヴィクトリーの全妹で、サイレントディールの全姉という血統。この馬も(有)ビッグレッドファームによって全体で3番目の高額馬となる11,880,000円で落札されている。

 セール終了後、主催した(株)ジェイエスの藤原悟郎社長は「セール直前のアクシデントなどがあって上場頭数が名簿掲載頭数よりも減ってしまったのは残念だったが、過去最高の売却率を記録することができました。日本産馬の血統レベルの向上が根底にありますが、私たちが、長い時間のなか目指してきた牝馬の流通促進がようやく実を結びつつあることを実感しました。繁殖シーズン直前のこの季節は、いろいろな問題を内包させるが、来年は、冬季セールも100頭規模の頭数で市場を行えるように周知徹底させていきたい」と次年度に向けて決意を新たにしていた。

 ●結果詳細につきましては、(株)ジェイエスのホームページをご覧ください。⇒http://jscompany.jp/index.html