日本軽種馬青年部連絡協議会が講習会
11月17日夜、全国の軽種馬青年部で組織する日本軽種馬青年部連絡協議会(辻陽会長)は、札幌市中央区の札幌東急REIホテル2階マディソンルームにおいて、JRA馬主で実業家の小田吉男氏を講師に招き、「WEBマーケティングを知る馬主から見る競走馬生産界とWEBマーケティング」をテーマとした講習会を開催した。
講習会には約50名の若手牧場関係者が出席。主催者を代表して同協議会の三好直樹理事は「この講習会は当協議会の重要な事業のひとつです。講師の小田様におかれましては、ご多忙中のなか北海道まで足を運んでいただき感謝申し上げます。小田様はJRA馬主、そして、実業家として幅広くご活躍されています。本日の講演では馬主の視点から今後の牧場経営に役立つヒントをお話ししていただきます。皆様にとって実りのある講演になると信じております」とあいさつした。
講師の小田氏は、新規事業開発、コンサルティング業務などを事業とするLiNK-UP株式会社代表取締役社長CEO、飲食事業やアミューズメント事業の経営・企画・運営、海外ウェディング事業などを手掛ける株式会社ダイヤモンドダイニングのエグゼクティブ・プロデューサーなどを兼務。1971年大阪市出身の44歳で、様々な職を経て20歳で独立後、弱冠22歳で30店舗以上の飲食店を立ち上げた。その後、シャンパンの帝王と呼ばれるKRUG(クリュッグ)の販売促進で国内市場の拡大に寄与。2005年には自身が経営する秋葉原の「@ほぉ~むカフェ」のユニット、「完全メイド宣言」から生まれた「萌え」という言葉でユーキャン流行語大賞を受賞している。
馬主としては2003年に地方競馬の免許を、2005年にJRAの免許を取得。2007年に共同所有のレッドキャタピラーでJRA初勝利を挙げた。2011年にドスライスがクラスターC(Jpn3)を勝ち重賞初制覇。現役競走馬では2014年のダービー卿チャレンジトロフィー(G3)で2着となったカオスモスなどがいる。
講演のなかで小田氏は、起業を決意してから今日に至るまでの様々な経験談、競走馬に興味を持ったきっかけや馬主になった経緯、馬主の視点から生産界に求めるものなどについて弁舌。多数のWEBマーケティングを手掛けた経験から、競走馬生産界でもWEBマーケティングを有効に活用できる一例を提案した。
出席者からは「生産者の直接の顧客となる購買者の生の声を聞く機会は今まであまりなかったのでとても勉強になりました。真摯に向き合っていきたい」と感想を口にしていた。