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スピルバーグが社台スタリオンステーションにスタッドイン

  • 2015年11月16日
  • 期待の新種牡馬スピルバーグ
    期待の新種牡馬スピルバーグ
  • 社台スタリオンステーションのレッドカーペットを歩く天皇賞馬
    社台スタリオンステーションのレッドカーペットを歩く天皇賞馬
  • 産駒へはアカデミー賞級の活躍が期待されている
    産駒へはアカデミー賞級の活躍が期待されている

 11月14日午前7時頃、安平町早来にある社台スタリオンステーションに、来年から種牡馬として繋養されるスピルバーグ(牡6歳)がスタッドインした。11月8日付で競走馬登録を抹消したスピルバーグは、チャーターされた馬運車から降りると、新たな環境に臆することなく堂々とした立ち居振る舞いでスタリオンバーンへと続くレッドカーペットを歩き、現役時代の厩舎の先輩であるゼンノロブロイが、つい先日まで過ごしていた馬房へ入っていった。

 スピルバーグは父ディープインパクト、母プリンセスオリビア、母の父リシウスという血統の千歳市にある社台ファーム生産馬。1歳上の全兄には2013年のマイルチャンピオンシップ(G1)優勝馬のトーセンラー、2歳上の半姉には2010年のフローラS(G2)3着のブルーミングアレーがいる。

 スピルバーグの競走成績は18戦6勝。美浦の藤沢和雄厩舎に所属し2011年10月のメイクデビュー東京で新馬勝ち。2012年のプリンシパルSで2勝目をあげると日本ダービー(G1)へ駒を進めた。その後休養し2013年夏に復帰すると、3連勝してオープン入り。2014年の毎日王冠(G2)で3着に入り、続く天皇賞(秋)(G1)では、ジェンティルドンナとイスラボニータの競り合いを尻目に大外から豪快に差し切って、重賞初勝利をG1制覇で飾った。今年春シーズンには英国へ遠征。連覇を狙った今年の天皇賞(秋)(G1)がラストランとなった。

 社台スタリオンステーションでは「見た目はディープインパクトよりたくましい感じですが、膝下のやわらかさや身のこなしは父によく似ていますね。素晴らしいパフォーマンスで天皇賞(秋)(G1)を制したのをはじめ、紛れの少ない本当に強い馬が勝つといわれる東京コースですべて勝ち鞍をあげているところにこの馬の素質の高さを感じます。全兄にはトーセンラーがいますし、半兄にはアイルハヴアナザーの父として有名なフラワーアリーがおり血統も魅力十分です。スティーブン・スピルバーグ監督のようにアカデミー賞級の大作、世界に通用するような産駒を送り出してくれたら嬉しいですね」とドリームストーリーを描いていた。