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サッポロクラシックカップはリンダリンダが5馬身差の圧勝

  • 2015年10月26日
  • 直線、後続を大きく引き離す
    直線、後続を大きく引き離す
  • 重賞2勝目を飾ったリンダリンダ
    重賞2勝目を飾ったリンダリンダ
  • 今年は牝馬が本当に強い
    今年は牝馬が本当に強い
  • 口取り写真
    口取り写真
  • 表彰式の様子
    表彰式の様子

 秋に行われる各地の2歳主要競走を短期集中で施行する「未来優駿シリーズ」の第二戦、第2回サッポロクラシックカップ(H2)【ヘニーヒューズ賞】が10月20日、門別競馬場で行われた。距離はダ1200m。

 今年の出走馬は牡馬4頭、牝馬2頭の計6頭。少頭数となってしまったが、重賞、オープン勝ちなど2勝以上の実力馬が集結した。1.1倍という断然の1番人気に推されたのはイノセントC(H3)優勝馬のリンダリンダ。メンバー中唯一の3勝馬でもあり、夏は積極的にJRAの交流レースにも挑戦。頭一つ抜けた存在だ。2番人気は前走ウィナーズチャレンジで2勝目をあげ、これが重賞初挑戦となるセイントアレックス産駒のユアザスターで4.9倍。3番人気以降は10倍台となり、サウスヴィグラス産駒のシュネルバレイ、スマートボーイ産駒のサムバディトゥラブ、カジノドライヴ産駒のサーラジャー、デュランダル産駒のリコーヴィッカースとつづいた。

 レースは、ダッシュの違いでリンダリンダが先手を奪い、同厩舎の僚馬サムバディトゥラブが2番手、サーラジャー。ユアザスター、シュネルバレイが直後を追走し、スタートで立ち遅れたリコーヴィッカースが最後方からとなった。先頭を気持ちよさそうに走るリンダリンダの勢いは直線を向いても変わらず、後続との差は開く一方。必死に追うこともなく、5馬身もの差を付けて楽々ゴールを駆け抜けた。勝ち時計は1:14:1(稍重)2着は2番人気のユアザスター、更に1馬身差の3着は5番人気のサーラジャーという結果だった。

 鞍上の桑村真明騎手は、エーデルワイス賞(Jpn3)(タイニーダンサーに騎乗)につづき、自厩舎の2歳牝馬で二週連続重賞勝利。「少頭数で前に行く馬もいなかったので、馬のペースに任せてレースを進めることができました。距離はもう少し長くても対応できますし、他場へ遠征しても力は出せるとは思いますが、多少入れ込みのキツイ面もあるのでその辺が課題になりそうです」と話し、その先を見据えている様子だった。

 リンダリンダ、タイニーダンサー、モダンウーマンで2歳重賞7勝目をあげた角川秀樹調教師は「今年は出来過ぎだね」と嬉しい悲鳴。「スタートさえ決まれば自分のペースで楽に走れると思っていたので、理想的な展開でした。次走は川崎のローレル賞を予定しています」と今後のプランを明かした。

 リンダリンダは父フレンチデピュティ、母クリムゾンルージュ、母の父エンドスウィープという血統の2歳牝馬。登別のユートピア牧場の生産馬で、母クリムゾンルージュは南関東で3勝、マリーンC(Jpn3) 2着という実績を持つ。同じくホッカイドウ競馬角川秀樹厩舎所属の全姉ルージュロワイヤルはヒダカソウC(H3)を制している。表彰台に立った同牧場の山口正場長は「姉ルージュロワイヤルは、2歳時に能力はありながらも結果が残せなかったので、この馬も本格化は3歳になってからと思っていました。この時期からこれだけ走るとはビックリ、姉妹揃って楽しみが広がります」と満面の笑みを浮かべていた。