馬産地ニュース

新ひだか町で平成27年度産業動物講習会

  • 2015年10月13日
  • 馬の細菌感染症について講演された平成27年度産業動物講習会
    馬の細菌感染症について講演された平成27年度産業動物講習会
  • 主催者を代表して挨拶する北海道獣医師会日高支部の駒沢弘義支部長
    主催者を代表して挨拶する北海道獣医師会日高支部の駒沢弘義支部長
  • 講師を務めたJRA競走馬総合研究所栃木支所の丹羽秀和獣医師
    講師を務めたJRA競走馬総合研究所栃木支所の丹羽秀和獣医師

   10月9日、公益社団法人北海道獣医師会日高支部(駒沢弘義支部長)は、公益社団法人北海道家畜畜産物衛生指導協会、日高獣医師会、日高家畜衛生防疫推進協議会との共催で、平成27年度産業動物講習会を、新ひだか町静内の日高生産連ビル3F第一会議室で開催した。

   講習会には日高支部会員はもちろんのこと、胆振、北空知、道南、十勝の獣医師を含め約100名が出席。NOSAI日高家畜診療センターの樋口徹獣医師によるランチョンセミナーと、JRA競走馬総合研究所栃木支所の丹羽秀和獣医師による「知っておきたい馬の細菌感染症」をテーマにした講演の2部構成で行われた。

   講習会の開催にあたり、駒沢弘義支部長は主催者を代表して「本日は台風23号の影響を心配していましたが、多くの方に出席していただき、このような盛大な講習会を開催できうれしく思います。皆様へお送りした案内での講師はJRAの安斉了先生となっておりましたが、数日前のJRA人事異動の関係で安斉先生が来れなくなり急遽、丹羽先生に講師をお願いすることになりました。講演の資料は安斉先生と丹羽先生が協同で作成したものと聞いております。時間の許す限りご清聴いただき、明日からの日常診療に役立てていただければとおもいます」と挨拶した。また、安斉氏からの「本日は私の事情で講師をキャンセルすることになりました。出席された方にはご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。丹羽先生は私の後任として馬の細菌感染症の研究を続けている大変優秀な方です。私以上に有益な話が聴けるとおもいます」というお詫びのメッセージも読み上げられた。

   講師の丹羽獣医師は鹿児島大学農学部獣医学科卒業後、東京大学生命科学研究科で獣医学博士となり、平成15年にJRAに入会。入会後は競走馬総合研究所栃木支所で馬の細菌感染症の研究調査を続け、平成19年には世界一といわれる感染症対策の総合研究所、CDC(Centers for Disease Control and Prevention)アメリカ疾病管理予防センターへ海外留学している。

   講演で丹羽獣医師は生産地で発生する主な細菌感染症について、症状や症例、感染経路、治療経過などを説明。今後は海外からの再侵入阻止、国内での疫学監視継続、緊急対策や拡大防止といった再発生時の備え、採材法と治療法といった獣医技術の継承が必要とまとめた。