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札幌競馬場にネオユニヴァースがやってきた

  • 2015年09月09日
  • 7年ぶりに札幌競馬場に登場したネオユニヴァース
    7年ぶりに札幌競馬場に登場したネオユニヴァース
  • パドックには多くのファンが集まった
    パドックには多くのファンが集まった
  • 久しぶりのパドックに興奮気味のネオユニヴァース
    久しぶりのパドックに興奮気味のネオユニヴァース
  • 展示の様子はオッズ表示版にも投影された
    展示の様子はオッズ表示版にも投影された

   ネオユニヴァースは2003年の皐月賞(G1)、そしてダービー馬。ダービー馬としては異例のローテーションながら、中4週で同年の宝塚記念(G1)に出走(4着)。秋は三冠馬を目指したが、菊花賞(G1)は勝ったザッツザプレンティからコンマ2秒差の3着だった。翌年は大阪杯(G2)で復活を遂げるも天皇賞(春)(G1)を大敗し、宝塚記念(G1)を前に右前脚に浅屈腱炎と亀裂骨折を発症。通算13戦7勝で競走生活にピリオドを打った。

   現役引退後は安平町の社台スタリオンステーションで種牡馬となり、初年度産駒からアンライバルド、ロジユニヴァースを輩出。2年目産駒ヴィクトワールピサは皐月賞(G1)と有馬記念(G1)に勝ち、2011年のドバイワールドカップ(G1)を制して世界の頂点に立った馬だ。また、昨年はサウンズオブアースが菊花賞(G1)で2着するなど高いレベルの産駒を長く出し続けている。

   ネオユニヴァースにとって札幌競馬場は、2004年に引退式を行った思い出の場所。また、産駒デビュー年度の2008年にもお披露目されており、3度目の来場となる。種牡馬としての相性もよくロジユニヴァース、ブライトエンブレム、オールアズワンと札幌2歳ステークス(G3)は3勝を記録している。

   社台スタリオンステーションの角田修男場長は「現在は朝に放牧し、お昼過ぎまで自由気ままに過ごしています。15歳になりましたが、気性の強さは現役時代とあまり変わらず、元気いっぱいです。種付の上手さは父親ゆずりです」と現在の同馬を紹介。

   その言葉どおりに周回中の同馬は興奮を抑えきれないような様子でスタッフを手こずらせる場面も。

   現在、同馬の後継種牡馬はアンライバルド、ロジユニヴァース、ヴィクトワールピサ、デスペラード、トーセンファントムなど多岐にわたるが、角田場長は「数多くいるサンデーサイレンスの後継種牡馬の中で生き残っていくためにも、自分の子供たちに負けないように活躍馬を出し続けてほしい」とエールを送っていた。