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道営重賞・リリーカップはモダンウーマンが逃げ切り勝ち

  • 2015年09月09日
  • 直線では三つ巴の戦いとなった
    直線では三つ巴の戦いとなった
  • 先頭でゴールを駆け抜けたのはモダンウーマン
    先頭でゴールを駆け抜けたのはモダンウーマン
  • 逃げ切り勝ちを収め1着の枠場へ向かう
    逃げ切り勝ちを収め1着の枠場へ向かう
  • 終始堂々とした振る舞いを見せた
    終始堂々とした振る舞いを見せた

   9月3日、2歳牝馬による重賞、HTB杯第12回リリーカップ(H3)【アルデバラン賞】がダート1200mで争われた。

   10月15日に施行される交流重賞エーデルワイス賞(Jpn3)に向けての前哨戦、11頭の2歳牝馬たちが競演した。1番人気は栄冠賞を制したタイニーダンサー。前走はJRAへ遠征し函館2歳S(G3)に挑戦、初の芝レースながら後方から追い込み4着に入った。2番人気のマックスガーデンは、2戦2勝のキャリアながら前走ウィナーズチャレンジ4競走でモダンウーマン、ミスミランダーらを破った実力馬。3番人気はフルールカップ(H3)で初重賞制覇を果たしたモダンウーマンが推され、3頭が抜けた人気となった。

   レースは、揃ったスタートからスムーズにモダンウーマンが先手を奪い、サダムフジコ、マックスガーデン、タイニーダンサーらが先頭集団を形成。そのまま淀みなくレースは進み、直線に入っても逃げるモダンウーマンの脚色は衰えるどころかさらに加速。追いすがるマックスガーデン、外からタイニーダンサーも追い込みを図り三つ巴の叩き合いとなった。メンバー中上がり最速の脚で逃げ切ったモダンウーマンがそのまま先頭でゴール。着差は縮まらず2着にマックスガーデンが入り、外を回った分遅れたタイニーダンサーが3着。さらに5馬身離された4着にミスミランダーという結果だった。勝ち時計は1:14:0(稍重)。

   騎乗した阿部龍騎手は今季重賞4勝をあげ絶好調。モダンウーマンとのコンビでフルールカップにつづき重賞2連勝だ。「パドックで跨った感じもいつも通り、どっしり構えていて状態はよかったです。スタートしてから行く馬がいれば控えようかと考えていましたが、結局逃げる形になってしまいましたね。それでも折り合いは付いてましたし、最後まで良く粘ってくれました」と胸を張った。

   モダンウーマン、そして3着のタイニーダンサーを管理する角川秀樹調教師も頬を緩ませ「モダンウーマン、タイニーダンサー共に思い通りの位置取りが出来、安心してレースを見ていました。モダンウーマンは普段からおっとりしていて手がかからず、タイニーダンサーはカリカリしていてかかってしまいやすい気性。対照的な2頭ですが、切磋琢磨しながら今後も牝馬路線を盛り上げて行って欲しいですね」と決意を新たにしていた。

   モダンウーマンは新ひだか町静内にあるグランド牧場のオーナーブリーディングホース。

   父サウスヴィグラス、母スマートダズル、母の父スマートボーイという血統の2歳牝馬。人気種牡馬である父サウスヴィグラスの2013年産駒の中で、JRA所属馬を差し置いてタイニーダンサー、モダンウーマンの2頭がツートップを飾っている。