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グランシャリオ門別スプリントはポアゾンブラックが圧勝

  • 2015年06月29日
  • 2馬身差で圧勝したポアゾンブラック
    2馬身差で圧勝したポアゾンブラック
  • 笑顔で握手を交わす阪野騎手
    笑顔で握手を交わす阪野騎手
  • 記念すべに第1回目勝者に輝いた
    記念すべに第1回目勝者に輝いた
  • 笑顔が眩しい口取り
    笑顔が眩しい口取り
  • 関係者の皆さん
    関係者の皆さん

 6月25日、門別競馬場では今年から重賞競走に格上げされたグランシャリオ門別スプリント(H3)【エスポワールシチー賞】が距離1000mで行われた。 

 岩手・北海道交流競走ながら岩手からの参戦馬はなく、ホッカイドウ競馬が誇る快速馬8頭がエントリーした。

 人気を集めたのは北海道スプリントカップ(Jpn3)出走組。JRA所属馬相手に2着と気を吐いたポアゾンブラックが1.4倍の1番人気に推され、5着に入り意地を見せたアウヤンテプイが2.6倍。少し離れた3番人気にポアゾンブラックと同様今シーズンにJRAからホッカイドウ競馬に移籍してきたクリーンエコロジーがつづいた。

 レースは、揃ったスタートから6番人気グランヴァンが先頭に立ち、直後に6頭が団子状態で好位争い。大井から転入初戦のピエールタイガーが1頭だけ離されて後方からの競馬となった。4コーナーを回る頃には置かれていたピエールタイガーも馬群に取り付き、8頭横一線に。直線を向いてもう一度グランヴァンが先頭に立ったものの、ポアゾンブラックが内から抜き去り2馬身の差を付け悠々ゴール板を駆け抜けた。勝ちタイムは0:59:6(良)アウヤンテプイも外から伸びたが、グランヴァンに並びかけたところがゴール、2着は同着だった。

 同レースはスーパースプリントシリーズに位置付けられ、勝ち馬は7月20日船橋競馬場で行われる習志野きらっとスプリント(南関東S3)への優先出走権を得られるが、管理する田中淳司調教師は「多少無理をしてでもハナに立ちたかったけど、元々スタートが速い方ではないので作戦変更を余儀なくされました。道中ごちゃごちゃしたところに入ってしまい、上手く抜け出せるかヒヤヒヤしましたが、直線で馬群を捌いて抜け出た時は本当に力のある馬だなと改めて感じました。体型的にもレース運びも1400~1600くらいが向いていると思いますので、盛岡のクラスターカップ(Jpn3)から、昨年2着だった南部杯(Jpn1)を目指す予定です」と明言した。

 騎乗した阪野学騎手は北斗盃(H3)につづき重賞2勝目。「この馬自身1000mのレースは初体験で、不安もありました。途中ごちゃごちゃしたところに入ってしまい、祈るような気持ちでしたが、直線に向いたとき道が開けたので突き抜けることができましたね。今日のレースでどんな展開でも対応できることがわかったし、今後もっと強い馬とぶつかることになりますが、力があることはわかっているので馬を信じて乗るだけです」と笑顔で話した。

 ポアゾンブラックはゴールドシップの故郷として知られる日高町・出口牧場の生産馬。父マイネルラヴ、母サンライトチーフ、母の父チーフベアハートという血統の6歳牡馬。2010年北海道オータムセールサラブレッド1歳市場において325.5万円で購買され、地方・園田から競走馬デビュー。園田ジュニアC、菊水賞などの重賞を含む5連勝を飾り、兵庫ダービー2着の後JRAへ移籍、オーシャンS(G3)4着など19戦4勝の戦績を残し今シーズンからホッカイドウ競馬に移籍していた。