胆振軽種馬農業協同組合青年部がグループ研修
6月25日、白老町社台の胆振軽種馬農業協同組合会議室において、胆振軽種馬農業協同組合青年部(上水厚部長)の第1回グループ研修会が行われた。
この研修は日本軽種馬協会が一昨年から実施している軽種馬経営高度化指導研修事業のひとつ。同一の目的を有する者が目的の達成を目指して少人数のグループを形成し、カリキュラムに基づいて定期的かつ継続的に研修会を行っていく。胆振軽種馬農業協同組合青年部のグループ研修では、草地と土壌に関する研修会を11月まで年3回開催することになった。
第1回の研修会では「軽種馬用草地の牧草と雑草について」がテーマ。研修には青年部員や牧場スタッフ、講師として草地研究の第一人者である前酪農学園大学特任教授の前田善夫氏、アドバイザーとしてファームコンサルタントの三浦久延獣医師、日本軽種馬協会生産対策部の小林孝平調査役、ホクレン農業協同組合連合会から生産資材課特任技師の梶田和典氏ら3名、胆振農業改良普及センターから白取英憲所長ら3名、10年ぶりに復活したJRA日本中央競馬会の軽種馬生産地関連研修で、北海道に出張訪問していた生産地研修生4名も参加した。
グループ研修の開催にあたり、上水厚部長は「今年は青年部のメイン事業としてグループ研修を実施することになりました。講師やアドバイザーの皆様におかれましては、お忙しい中、白老まで足を運んでいただき感謝申し上げます。この研修会は実践型研修という形で進めていきます。皆様はそれぞれの規模やいろいろな事情の中で生産活動をしています。胆振地区は範囲が広く、場所によって気候や風土が違います。馬づくりと一緒で土づくりや草づくりも答えはひとつではないと思います。3回の研修を通じて馬にとって快適な放牧地とはどういうものかを考えるきっかけになればと考えています。青年部にとって初めての試みですが、遠慮なくざっくばらんに話し合える研修会になることを期待しています」とあいさつした。
研修会では最初に前田氏が「牧草の種類と特徴・見分け方~草地と管理の利用~」と題して講義。軽種馬生産地帯で利用できる牧草類、主な牧草の種類と特徴や利用方法、耐寒性、再生力、穂や葉、根での見分け方、放牧地で見られる雑草、侵入要因、牧草の栄養価や栄養価の変動について説明した。
続いて、胆振軽種馬農業協同組合が所有する放牧地に移動して、実際に生殖している牧草や雑草を手にとって、葉の先端や形状、巻き方、色つや、根の特徴などからわかる牧草と雑草の見分け方を実践。その後は再び会議室へ戻り、放牧地管理や土壌分析に関するディスカッションが行われた。