6月19日、平取町の軽種馬生産者で組織する平取町軽種馬生産振興会(北嶋佳和会長)の主催する｢第46回1歳馬品評会｣が盛大に行われた。

　この品評会は会員の飼養管理技術の向上、会員相互の親睦を深めるとともに、｢強い馬づくり｣ならびに｢購買者へアピールできる馬の仕上げ方｣を具体的な目標として開催。平取町、JAびらとり農業協同組合、日高振興局が特別協力、JRA日本中央競馬会、JBBA日本軽種馬協会、東京都トレーナー倶楽部、北海道競馬調教師会、楽天競馬、HBA日高軽種馬農業協同組合、ブリーダーズコミュニケーションズ、坂田博昭氏、田中哲美氏が協力、ほか、社台スタリオンステーション、(株)サラブレッド･ブリーダーズ･クラブ、ダーレー･ジャパン(株)、(株)ジェイエス、(株)優駿、(株)レックスといった馬産地の軽種馬関連商社や多数の企業が協賛している。

　毎年、振興会では品評会に先立ち、JRA日高育成牧場から講師を招き飼養管理技術に関する講習会を実施。会員の強い馬づくりへの熱意は今年、平取町の清水牧場が生産したレッツゴードンキが桜花賞(G1)を優勝したことで結果にあわられたのは記憶に新しいところだ。

　晴天に恵まれた第46回の品評会には、14頭(牡10頭、牝4頭)が出品。審査はJRA日高育成牧場の山野辺啓場長が審査委員長となり、JBBA静内種馬場の中西信吾場長、東京都トレーナー倶楽部会長の三坂盛雄調教師、北海道競馬調教師会会長の桧森邦夫調教師、楽天競馬スペシャルアドバイザーの古谷剛彦氏の5名が務めた。

　審査は出品馬が飼養されている牧場を巡回して実施。出品馬1頭につき審査員5名が20点の持ち点で採点し、5名の点数を合計した点数で順位を決めた。

　集計の結果、最優秀賞は二風谷ファームが生産したハナマルの26(牡、父ヨハネスブルグ)、金賞は同じく二風谷ファーム生産のシンプリーラヴリーの26(牡、父ゼンノロブロイ)、銀賞はスガタ牧場生産のオートキュイジーヌの2014(牡、父スマートファルコン)、銅賞は稲原牧場生産のエアジュプロンサの26(牡、父サマーバード)に決定。びらとり温泉｢ゆから｣で開かれた表彰式では、最優秀賞にJRA、平取町、日高振興局、JBBA、HBA、JAびらとり、振興会から賞状やトロフィー、盾などが、協賛企業からはオゾン生成機、温泉宿泊券、ハム･ソーセージ、びらとり和牛、飼料、虫よけ、除草剤、書籍といった山のような商品が贈られた。

　審査委員長を務めた山野辺啓場長は｢今回の品評会の審査基準は馬体の良さ、トリミングなどの手入れ状態、馬の見せ方、馴致、コンフォメーションに重点を置きました。とてもレベルが高く、講習会の成果が現れていると感じました。コンサイニングの技術は一度身につければ大きな武器になります。次はせりの時期は放牧地の草も最も良いシーズンになりますので、大きな放牧地に放牧して育てながらせりに向けての馬づくりをする技術を磨いてほしいと思います｣と講評。振興会の努力を称えるとともに更なるレベルアップを求めた。

　北嶋会長は｢本日はお忙しいところ多くの方にお集まりいただき、そして、品評会開催にあたり、多くの協賛金、協賛品をいただき、重ねてお礼申し上げます。今日の品評会を通して、良いボディコンディションの馬、馬の見せ方や引き方がすばらしかった牧場、手入れや馴致などがよくできており、年々レベルアップしてると感じました。これから始まるせりで良い結果が得られるよう、そして競馬場でも良い成績が残せるようがんばっていきたいと思います。当振興会では今後も品評会を開催して、強い馬づくり、勝ち抜く馬づくりを目指していきますので、今後もご協力のほどよろしくお願いいたします｣と振り返っていた。

　結果は下記の通り。
最優秀賞:ハマナルの26(牡、父ヨハネスブルグ、二風谷ファーム生産、二風谷軽種馬共同育成センター繋養)
金賞:シンプリーラヴリーの26(牡、父ゼンノロブロイ、二風谷ファーム生産、オークツリーファーム繋養)
銀賞:オートキュイジーヌの2014(牡、父スマートファルコン、スガタ牧場生産･繋養)
銅賞:エアジュプロンサの26(牡、父サマーバード、稲原牧場生産、二風谷軽種馬共同育成センター繋養)