馬産地ニュース

新ひだか町三石の乗馬施設「MKRanch」でワークショップが行われる

  • 2015年06月22日
  • 屋外馬場
    屋外馬場
  • 講師を務めた根城健太さん
    講師を務めた根城健太さん
  • ビニルシートを使って
    ビニルシートを使って
  • 屋内馬場
    屋内馬場
  • MKRanchの馬たち
    MKRanchの馬たち

   新ひだか町三石の乗馬施設「MKRanch」で6月8日、馬とのコミュニケーション向上を目的としたワークショップが行われた。

   このワークショップは今年開業したMKRanchの主催。MKRanchは代表の根城夫妻が運営する乗馬施設で、地元では「オグリキャップの故郷・レディースツアー」や「みついし蓬莱山まつり」、「和牛DE婚カツ in 新ひだか」の乗馬体験会場として親しまれている。今年から乗馬施設として本格営業を開始し、レッスンや乗用馬の預託管理、競走馬を引退した馬が乗用馬になるための新馬調教をしている。

   初の試みとなったワークショップでは、日高の生産牧場や乗馬クラブのスタッフら約10名が参加した。講師を務めた根城健太さんは独学で培った知識や技術を生かし、馬とのコミュニケーションをテーマに、参加者へ様々なアドバイスを送った。

   前半は屋外馬場を会場とし、根城さんは所有馬「マース(半血種)」を連れ出し、様々な指示を与えてその反応を解説した。指示は「静止」や「横歩き」、「限りなく小さな合図で馬を後退させる」などで、マースが従うかどうかを確認し、なぜ指示に従ったのか、または中途半端な動きをとったのか、反抗したのかについて触れた。そして、馬と上手にコミュニケーションをとるには、人間の指示が曖昧ではなく的確で一貫していること、馬の心理をよく理解していること、人間との主従関係が適切に結ばれていることなどが重要であると説いた。

   その後はビニルシートやプラスチック袋を用い、マースが気にする音を意図的に鳴らせて、いかにマースがその刺激に慣れるかを試した。マースは初めのうち、音に対して嫌がる素振りを見せていたが、根城さんが動作を続けるうちに落ち着き始め、参加者はその変化に興味を募らせていた。根城さんはなぜマースは慣れてきたのか、加えて、馬が嫌なことや不安を克服するための解決法について述べた。

   後半は屋内馬場へ移動し、根城さんが再びマースと密接にコンタクトをとり、様々な動きを展開した。根城さんは自らとマースの両目をリンクさせ、互いに心を通わせると、マースは操られるように常歩や速歩、右回り、左回りへと指示通りに動いた。例えば、マースはサッと駆け出した矢先、根城さんの小さなサインが出ると、それを見逃さず瞬時に静止してみせた。参加者はその見事な意思疎通を目の当たりにし、根城さんの一つ一つの動作の意味に考えをめぐらせていた。

   MKRanchでは今後も継続的にイベントを実施予定で、6月22日(月)には放牧地の中にランチ会場を設け、座談会形式で馬とコミュニケーションについて語り合う「放牧地deランチin MKRanch」を行う。詳細は同施設ホームページに掲載している。

ホームページ http://www.mkranch.jp/