静内で講習講話会開催
6月8日夜、新ひだか町静内の日高軽種馬農業協同組合静内支所大会議室において、講習講話会が開催された。
この講習講話会は静内軽種馬生産振興会(田中裕之会長)の主催で静内軽種馬生産振興会青年部、三石軽種馬生産振興会、新冠町軽種馬生産振興会、日高女性軽種馬ネットワークが協力。同組合診療事業部診療課長の前田昌也獣医師による「レポジトリーで何がわかるのか?」と、ホースコラボレーターの細江純子さんによる「競馬サークルにおける女性の役割」という2つの講演が行われた。
当日は日高全域から約80人の牧場関係者が出席。開催にあたり主催者を代表して静内軽種馬生産振興会の田中会長は「ご承知のように現在は馬を売るためにクオリティが要求されています。内視鏡やレントゲンで何がわかるのか、内容を把握して手術が必要なのか、必要ではないのかなどを学習して、状況を購買者へも説明できるようになればと思います。また、細江さんには自身が体験してきたことを話していただき、現場で働いている女性へのアドバイスになればと思います」とあいさつした。
前田獣医師は北海道市場において、レポジトリー導入後に契約解除などのトラブルが減少していることを説明。閲覧者数も年々増加して購買者はレポジトリーを頼りに購買していることを訴えた。
さらにレポジトリーの本質は購入する際の参考情報で、所見だけを追わず症状を追うべきとし、「点だけで評価せず総合的に判断したほうがよい」と力説。エックス線検査所見について今後は「影響がないと証明するために堂々と公開し続け、啓蒙が進めば検査関節を減らし、落札後検査で契約解除できる規定も再検討課題では」と課題を挙げた。
細江さんは1996年にJRA初の女性騎手として牧原由貴子騎手、田村真来騎手、福永祐一騎手、和田竜二騎手らとともにデビュー。騎手を目指した動機、競馬学校時代の苦労、プロ騎手になってからの葛藤、ホースコラボレーターになったきっかけなどを披露した。
また、現在競馬サークルで働く女性は20年前と比べて肩肘張らずに自然体でいる人が多いとし、「これからは男性と女性がお互い補完しながら取り組んでいければもっと良い方向にいくのでは」と持論を展開した。