コスモバルク記念はウルトラカイザーが貫録勝ち
ゴールデンウィーク初日ということもあり多くのファンで賑わった4月29日、門別競馬場では古馬による重賞レース、サッポロビール杯第5回コスモバルク記念(H3)【ダンカーク賞】が距離ダ1800mで行われた。
今年は4歳~10歳の11頭によって争われ、昨年の道営記念(H1)を5連勝で制した7歳馬、ウルトラカイザーが1.9倍の1番人気に推された。2番人気にはJRAのオープン馬で、今季からホッカイドウ競馬に移籍したディープインパクト産駒グランプリブラッド(牡6歳)、次いで門別中距離レースでは5戦中1着3回、2着2回という抜群の安定感を誇るキタノイットウセイ(牡5歳)が人気を集めた。
夕方から立ち込めてきた濃霧で100m先が見えない状況の中、レースはスタート。昨年同様ニシノファイターが飛び出すと先手を奪い、スタンドアウト、ウルトラカイザーもそれに続く。向こう正面ではグランプリブラッド、キタノイットウセイらの人気どころも先頭集団に取り付くが、直線に入るとウルトラカイザーが抜け出し、追いすがるグランプリブラッドを1/2馬身凌いで先頭でゴールを駆け抜けた。勝ち時計は1分54秒6(良) 2着にグランプリブラッド、さらに1/2馬身差の3着はキタノイットウセイが入り、人気通りの決着となった。
鞍上の井上俊彦騎手、管理する林和弘調教師は一昨年のショウリダバンザイ、昨年のバルーンに続き同レース3年連続勝利、この日が誕生日の林調教師は「去年のシーズン初戦はあまり良い結果を残せなかったので、今年はメンバーも強くなるし休み明けでどうかな?という心配はありましたが、思った以上に強い競馬をしてくれましたね。大事に使って行きたいので次走はオーナーと相談しながら決めます」とバースデーVを飾ってくれた管理馬を労った。
同レース三連覇を果たした井上俊彦騎手は「昨年の道営記念勝ち馬ですし、無様な競馬はできないという緊張感はありましたね。スタートして3番手に付けれたので、理想通りのいい位置がとれたと思いましたし、一番の強敵だろうと思っていたグランプリブラッドを意識しながら直線に入りました。後は手応えも良かったし、迫られたらまた競り返してくれるだろうと馬を信じて乗りました」と笑顔で語った。
ウルトラカイザーは新冠町のつつみ牧場生産馬で、父レギュラーメンバー、母ローレルワルツ、母の父ダイナレターという血統。半兄にアルゼンチン共和国杯(G2)、七夕賞(G3)を制したアスカクリチャンがいる。